高度な救急医療に携わりたくても、ハードな職場環境を想像して、思いとどまってしまう方も多いはず。IMS(イムス)グループの本院「板橋中央総合病院」は、2.5次的な救急医療体制を持つ地域の中核病院。1分1秒を争う医療現場だからこそ、職員の休息を大切に考え、「ワークライフバランスのための10箇条」を掲げているそうです。さっそく見学に行って、その実態を調査してきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 東京都板橋区/志村坂上駅
- 病床数
- 569床
玄関
「板橋中央総合病院」があるのは、都営三田線「志村坂上駅」から徒歩約1分の便利な立地。病院の目の前にバス停があり、「赤羽駅」や「池袋駅」からもバスで15〜20分程でアクセスできます。玄関で迎えてくれたのは、HCUで活躍する入職1年目の清水さん。1日の外来患者数は1300人を超えるそうで、玄関には多くの方の出入りが見られます。
総合案内
まずは総合案内で、院内構造から説明していただきましょう。病院は、A〜Gの7つの棟に分れているんですね。「はい。昭和31年のA館開設以来、新たな診療科や医療設備を増やしながら、どんどん規模を拡大しています。リニューアルを予定していて、新しい診療機能も増やす計画なんですよ」と、清水さん。さらに規模が大きくなるんですね!
ER救急入口
病院の強みである「ER」の救急入口にやってきました。年間どのくらいの救急搬送を受け入れているんですか?「2017年度の受け入れ台数は9000台以上で、1万台の受け入れを目標にしています。私は、ERで活躍する救急看護認定看護師の先輩に憧れて入職を決めたので、HCUで経験を積んだ後は、ERに異動したいと考えているんですよ」。配属・異動先の希望は、ほぼ100%通るんだとか。
ER
ER内へ進み、NP(ナースプラクティショナー)の若月さんを紹介していただきました。NPって、どんな資格なんですか?「以前は医師にしかできなかった処置を、医師の指示のもとで行える資格です。定められた特定行為のみですが、医師と看護師の中間的な立場でチーム医療を支えています。まだ国内では認知度の低い資格ですが、当院には海外の医療現場でNPと仕事をしてきた医師がおり、私の活躍をすごく応援してくれているんです」と、若月さん。
特別診察室
お次は、ホテル並みの高級感が漂う特別診察室、通称「VIPルーム」を案内していただきました。「こちらは、プライバシーを特に気にされる著名人の方のための外来診療室で、他の患者様との動線を分けて診療を行っています。当院には、全国的な知名度を持つ専門医がいるため、理事長経由で各著名人の方も診察にいらっしゃるんですよ」と、清水さん。
HCU
お次は、清水さんが活躍するHCU(20床)へ。「このフロアはICU(10床)と繋がっていて、上の階にはCCU(8床)もあり、それぞれのユニットはERと連携しながら重症患者様の集中治療に取り組んでいます。また、院内には7つの手術室があり、心臓病や脳血管疾患の手術など、大きな手術を受けられた患者様の術後管理を行う機会も多いです」。高度な専門医療が学べる環境が整っていますね。
ナースステーション
病棟のナースステーションに伺い、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の外間さんを紹介していただきました。「当院には8分野9名の認定看護師が活躍していて、専門性を活かせる部署で活躍しながら、委員会や専門チーム活動、勉強会の企画・開催などを行っています。IMSグループには、認定看護師を目指す方への『奨学金制度』が用意されているため、スペシャリストへの道をしっかりサポートしてもらえるんですよ」と、外間さん。
SCU(予定)
「こちらの部屋は、重症度の高い脳血管障害の患者様を受け入れる『SCU(脳卒中ユニット)』として稼働するための準備を進めています。SCUと小児救急入院の受け入れをスタートする予定なので、携わる職員は実績を持つグループ病院で研修を受けている最中です」。IMSグループには、さまざまな領域をカバーする専門病院があり、病院間で研修の受け入れを行っているそうです。
会議室
会議室へ行き、気になっていた「ワークライフバランスのための10箇条」のポスターを見せていただきました。「当院では、就業時間を守ることも仕事の1つと考え、残業は1日30分以内、勤務開始1時間前の出勤はフライング、会議・委員会は時間厳守で、参加は日勤者のみなど、10項目のルールを作っています。2018年度からは、部署ごとに『No残業デー』を決め、定時退勤できる日も設定したんですよ」。それは素晴らしい取り組み!
ナースステーション
ナースステーションに戻り、4人のお子さんを育てる土屋師長を紹介していただきました。管理職と子育てを両立しているなんて、すごいですね!「看護部の管理職は、ほとんどが育児経験者です。院内には24時間保育室があり、子どもが小さいうちは日勤常勤、時短勤務といった働き方もできるので、子育て中の働きやすさもバッチリ。年1回は、7日間の長期休暇が取れるので、家族と過ごす時間を大切にできています」と、土屋師長。
病室
最後は、看護部オリジナルのラダーバッジを見せていただきました。「看護師は、レベル1~5の『キャリアラダーシステム』によって階層が分かれていて、自分のラダーを示すバッジを名札に付けています。職員数の多い病院ですが、このバッジを付けているおかげで、他部署の先輩も新人の存在に気付いてくれ、困っているとサポートに入ってくれるんですよ」。それは安心ですね。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。ワークライフバランスを大切にしている救急病院、いかがでしたか?
- ERをはじめ、ICU、HCU、CCUなどの集中治療を行うユニットも整っていて、高度な救急医療を学びたい方には最適な環境でした。救急搬送の受け入れ台数も手術件数も年々伸び続けていて、現場の忙しさが増しているからこそ、労働時間管理をしっかり行う「ワークライフバランスのための10箇条」を作ったそうです。
――救急医療が未経験でも活躍できるでしょうか?
- 大丈夫です!教育制度がしっかり整っているので、新卒者や第二新卒者もたくさん活躍していました。院内研修だけでなく、IMSグループの研修も活用しながら、理想のキャリアを描いていけそうな環境でしたよ。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 結婚・出産後もキャリアを磨く方が多い職場なので、キャリアアップに消極的な方は向かないと思います。極めたい領域や、取得したい資格など、目標や夢を持って仕事に取り組める方にオススメの職場です!
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 「ワークライフバランスのための10箇条」のおかげで、新人さんは、「早く仕事に行かなければ」「帰りにくい」という負担やプレッシャーがないそうです。時間外業務が多く発生してしいる部署は、スタッフ全員で業務改善に向けた話し合いをしているそうですよ。
キャリアアップと私生活の充実、両方を叶えたい方
認定看護師や特定看護師の資格取得を目指している方