高齢化が進む今、需要が高まる「認知症ケア」を専門的に学びたいと考える方は多いのではないでしょうか。地域でも数少ない認知症専門病院の「神奈川中央病院」では、認知症看護が未経験の方も歓迎し、専門性を高めていけるようサポートしているとのこと。休暇制度や福利厚生、子育てサポートなども充実していて、小さなお子さんを持つママさん・パパさんも多く活躍しているらしいので、さっそく見学に行ってチェックしてきます!
- 形 態
- 精神科〈認知症治療〉病院
- 所在地
- 神奈川県厚木市/本厚木駅
- 病床数
- 180床(認知症180床) ※現在稼働120床
玄関
小田急線「本厚木駅」は、都心からのアクセスが良く、駅直結の商業施設も充実した便利な駅。駅前からバスに乗り、「依知小学校前」バス停で下車して5分ほど歩くと、「神奈川中央病院」に到着しました。敷地内には、広い職員用駐車場(無料)があるため、マイカー通勤の方も多いそうです。玄関で迎えてくれたのは、教育担当の看護主任さん(写真右)と、子育て中の男性看護師さん(写真左)。今日はよろしくお願いします。
看護部長室
まずは、山上看護部長にお会いしました。どんな仲間を歓迎していますか?「認知症ケアに興味がある方なら、年齢・経験問わず歓迎しています。高齢で身体合併症をお持ちの患者様が多いため、精神科や老年期の看護経験だけでなく、一般病院で培った看護技術も活かせる職場です。また、身体介助や生活支援を担う看護補助者も募集していて、働きながら看護師の資格取得も応援しています」と、看護部長。
保育室
つづいて、開設準備中の4F病棟へ。「当院では、施設基準以上の人員配置によって、質の高いケアと職員のモチベーションを保っているので、4F病棟は十分な人員体制が整い次第オープン予定です。認知症ケアは、ケアを行う側の『心のゆとり』が大切なので、無理のない働き方を推進し、家庭の事情や体調不良などによる急なお休みにも対応できる職場でありたいので、余裕のある人員配置を心がけています」。
外来フロア
お次は、1Fの外来フロアを案内していただきました。入院の受け入れだけでなく、「もの忘れ外来」にも対応していそうですね。「ええ。専門的な検査設備を整え、地域の高齢者の認知症の早期発見・早期治療を目指して取り組んでいます。将来的には、在宅生活支援として『デイケア』や『訪問診療』なども運営したいと考えていて、地域の幅広い認知症ケアのニーズに応えていく方針です」。
スタッフステーション
スタッフステーションに伺うと、新人さんが業務の相談にやってきました。「入職後は、業務に慣れるまでサポート役の先輩が付き、マンツーマンのOJTを実施しています。看護部には面倒見の良い中堅・ベテランが多いため、サポート役の先輩以外にも、こんなふうに気軽に相談できる雰囲気なんですよ」。きめ細かい指導が、キャリアの浅いスタッフや長いブランクから復職したスタッフの定着につながっているそうです。
院内研修の様子
「こちらは、外部講師を招いて開催したオムツについての勉強会の様子です」と、写真を見せてくれました。「教育委員会が中心となり、医療安全や感染対策などの院内研修を定期開催していますが、より専門的な知識を学べるように、外部講師を招いたり、認知症専門医による講義を行ったり、学びの機会を充実させています」。現在は新型コロナ対策としてeラーニングを取り入れ、好きな時間に個人のスマホから学べるようにしているとのこと。
デイルーム
スタッフステーションの一角で、多職種カンファレンスが始まりました。「質の高いチーム医療の実践を目指す当院では、医師・看護師・作業療法士・薬剤師・管理栄養士・相談員など、多職種による情報共有・意見交換の場を大切にしています。このようなカンファレンスの場に限らず、疑問が生じればその都度各分野の専門職に気軽に質問できるため、安心して働くことができているんです」と、皆さん。
病室
病室では、技能実習生として来日しているインドネシア出身の看護補助者さんが活躍していました。外国人スタッフの採用にも取り組んでいるんですね。「ええ、各病棟に外国人スタッフが複数名在籍しています。日本語能力試験の中でもレベルの高いN1・N2などの認定資格を持っている方や、働きながら看護師の資格を目指している方などもいて、皆さんとても優秀なんです」と、お2人。
廊下
つづいて、子育て中のママさん看護師を紹介していただきました。仕事と子育ての両立は順調ですか?「はい。残業がほとんど発生しないため、子どもとの時間も大切にできています。子どもが小さいうちは、日勤常勤・時短勤務・パート勤務を選ぶこともできますし、常勤で夜勤回数を減らしたり、土・日・祝日休みを希望したりもできるので、家庭の事情に合った働き方ができるんですよ」と、ママさん看護師。
廊下
病棟主任さんにお会いして、シフト表を見せていただきました。休みの希望は通りますか?「はい。希望休は月3回まで申請できて、ほぼ100%通しています。お子さんの行事や通院などで休みたい日が月3回以上ある場合も、相談してもらえれば可能な限り休めるように調整しているので安心してください」と、病棟主任さん。年間休日は120日以上あり、有休もしっかり消化できるそうです。
職員食堂
最後は、お2人がお気に入りの職員食堂へ。「ランチは1食300円とリーズナブルで、人気メニューはカレーライスです。美味しくて栄養バランスの良い食事が食べられるので、多くの職員が利用していて、他職種とのコミュニケーションの場にもなっています。職員食堂以外にも、広い休憩室・借り上げ寮制度・温泉ホテルや飲食店への優待など、福利厚生が充実しているんですよ」と、お2人。今日はありがとうございました。
帰り道
――おつかれさまでした。認知症に特化した専門病院、いかがでしたか?
- 認知症の知識を深めていける教育体制はもちろん、手厚い子育てサポートや、年間休日の多さ、福利厚生の充実にも魅力を感じました。緊急入院などがなく、定刻通りに業務が進んで残業はほとんど発生しないそうで、家庭やプライベートを大切にしながら、心にゆとりを持って働ける環境が整っていました。
――認知症ケアが未経験でも働くことはできますか?
- はい。認知症ケアを学んでみたい気持ちがある方なら、経験・年齢などは問わないとのこと。全病棟が認知症治療病棟ですが、さまざまな身体合併症を抱える高齢患者様が中心のため、看護技術が求められる場面も多く、一般病院の経験しかない方でも大活躍しているそうです。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 看護部長としては、認定看護師などのスペシャリストを育成していくことを課題にしているそうです。特に、認知症看護や皮膚排泄ケアの領域の認定看護師資格取得を目指したい方・資格をお持ちの方も歓迎しているそうで、資格取得サポートや活躍の場も整える方針なんだとか。
――最後に、ここだけの話を一つお願いします。
- 病院周辺は家賃相場が安く、借り上げ寮制度を利用すると、家賃が月2万円前後となる物件も多いとのこと。最寄り駅周辺は商業施設で賑わっていますが、少し離れると自然の多いエリアが多く、とても暮らしやすい環境だそうです。
認知症看護に興味があり、専門的に深めていきたい方
働きやすい環境で、仕事と子育てを両立したいママ&パパさん