私生活とキャリア、両方とも大事にできるのが理想ですよね。神奈川県厚木市の地域医療を支える「厚木佐藤病院」では、多様な人材の活躍を推進し、ライフスタイルに合わせた働き方ができる環境を整えているとのこと。教育にも子育て支援にも力を注ぎ、結婚・出産後も無理なくキャリアを継続できる環境とのことなので、さっそく見学に行ってチェックしてきます!
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 神奈川県厚木市/愛甲石田駅
- 病床数
- 184床(一般病床48床、地域包括ケア病棟43床、医療療養病棟39床、認知症治療病棟54床)
玄関
「厚木佐藤病院」へのアクセスは、小田急線「愛甲石田」から15分ほどバスに乗り、「小野橋」バス停で下車して徒歩2分。敷地内には無料の職員用駐車場があるため、車通勤のスタッフさんが多いそうです。玄関で迎えてくれたのは、教育専従看護師として活躍する看護係長さん。入職22年目で、小学4年生のお子さんを持つママさんです。「ようこそ!今日は自慢の職場をたっぷりとご紹介しますね」。
外来フロア
まずは、外来フロアを案内していただきました。「地域医療の充実に取り組む当院では、所有する高度医療機器の共同利用を推進し、地域の医療機関の診療のお役に立てればと考えています。健診部門には最新の医療機器が充実していて、中でも、侵襲の少ない『全身MRI』による全身のがん検査の依頼が多く寄せられているんですよ」。近隣医療機関との連携を大切にしているんですね。
廊下
つづいて、認知症ケア専門誌の方にお会いしました。どんな仲間を歓迎していますか?「地域に根差した看護に携わりたい方であれば、新卒者・社会人経験者・子育て世代・プラチナナースなども大歓迎です。当院は神奈川県より『認知症疾患医療センター』の認定を受け、認知症ケアに力を注いでいて、私も含めて認知症ケア専門士の資格保持者が8名程いるため、認知症看護を深めていきたい方にも入職して欲しいです」。
廊下
「こちらは、看護部のクリニカルラダーです」と、パンフレットを見せてくれました。「看護部では教育課を設立し、副看護部長のもと、私が教育専従看護師として、ラダーに沿った研修計画を考案しています。中途入職者の場合、第2新卒者・経験豊富な方・ブランクのある方など、キャリアの幅が広いため、最初に技術チェックリストで習得状況を確認してから能力に合ったラダーに振り分け、その方に合わせた学びを提供できるようにしています」。
スタッフステーション
一般病棟のスタッフステーションに伺うと、カンファレンスが行われていました。「当院には一般病棟の他にも、地域包括ケア病棟・療養病棟・認知症治療病棟と、さまざまな特色の病棟があり、急性期から在宅まで、幅広い看護を経験できます。ここ最近は、高齢化が進む地域に求められる退院支援体制の強化を図り、近隣の関連施設と連携しながら高い在宅復帰率を維持しているんですよ」と、皆さん。
スタッフステーション
次は、新人指導の様子を見学しました。「新卒者への教育は、配属部署の先輩による『プリセプター制度』と、他部署で働く主任以上の先輩(『親看護師』)がOJTと座学・振り返りを行う『カルガモ方式』を併用しています。指導状況は、管理職・親看護師・プリセプターが集う『カルガモ会議』で共有し、看護部全体で新人さんの成長を応援しているんです」と、看護係長。中途入職者にも、業務に慣れるまでサポート役が付くとのこと。
病室
病室に行ってみると、介護スタッフさんが活躍していました。「どの病棟にも身体介助や生活支援が必要な高齢患者様が増えているため、50名以上の介護スタッフが配置され(2023年8月)、看護師とチームを組んで働いています。当院の介護スタッフは半数以上が介護福祉士資格を有し、専門性を持って患者様と向き合っているため、看護師の負担軽減にもつながっているんですよ」と、看護係長。
病棟
次は、育休を取得したパパさん看護師を紹介していただきました。「仕事と子育ての両立に協力的な当院は、男女ともに安心して育休が取得できる環境で、私の場合は1カ月ほどお休みをいただきました。子育て支援として、0歳~満3歳の子どもを持つスタッフには『保育補助』が支給されますし、子どもが生まれてからは残業がほとんど発生しない『夜勤専従』の働き方に切り替え、家族との時間を大切にしています」と、パパさん看護師。
リハビリテーション室
リハビリテーション室へ伺うと、理学療法士さんが個別リハビリを提供していました。「リハビリテーション科には、PT・OT・ST合わせて約35名が在籍し、このような個別の訓練だけでなく、レクリエーション要素を含めた集団リハビリや、認知症に関するリハビリにも力を注いでいます」と、理学療法士さん。多職種による摂食嚥下チームを結成し、嚥下機能の評価や、リハビリの提供、食形態の調整などにも取り組んでいるとのこと。
老健・訪問看護ステーション
病院を出て、敷地内の「老健 こまち」を案内していただきました。「こまちは、入居サービス・ショートステイ・通所リハビリに対応しているほか、退所後の在宅生活を支える『訪問看護・リハビリステーション』や『居宅介護支援事業所』を併設しています。医療と介護の連携は当院の大きな強みで、併設施設だけでなく、市内の複数の在宅支援施設と連携して、地域全体で高齢者の方の安心した生活を見守っているんですよ」。
病棟
最後は、多職種の皆さんが集まってくれました。働きやすさはどうですか?「ワークライフバランスへの意識が高く、とても働きやすい職場です。月3回まで申請できる希望休はほとんど通りますし、年に一度は1週間前後のリフレッシュ休暇を取得でき、趣味や旅行を満喫できます。また、福利厚生としてリーズナブルな職員寮が近くにあり、遠方から入職される方も安心ですよ」と、皆さん。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。キャリアも私生活も大切にできる病院、いかがでしたか?
- 子育て中のママさん・パパさんがたくさん活躍していて、管理職の方も育児経験者が多く、結婚・出産後も長く安心して働けそうだなと感じました。お子さんが小さいうちは日勤常勤・時短勤務・パート勤務の選択もOKで、パート勤務の方には9パターンの勤務形態が用意されていて、ライフスタイルに合わせた勤務が実現しやすいと思います。
――教育サポートはどうでしたか?
- 新卒者にも中途入職者にも手厚いOJT体制があり、クリニカルラダーを活用して継続教育にも力を注いでいます。自己学習支援として「eラーニング」も導入されていますし、認知症ケア専門士の資格取得支援や、外部研修・学会への参加を支援する制度もあるため、自分次第でスキルアップ・キャリアアップを目指せる職場です。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 院内保育室がないことでしょうか。ただ、保育補助が支給されますし、厚木市は県内でも子育て支援が手厚い地域で、待機児童対策に力を注いでいるため、お子さんの預け先は見つかりやすいそうです。
――最後に、ここだけの話を一つお願いします。
- 自然がとても豊かな立地で、病棟の窓からは、登山で人気の「丹沢大山」を一望することができました。周囲には桜の木が多く、院内でも四季の変化を感じていただけるように、地域のお花屋さんから季節に合わせた生花を届けてもらっているとのこと。
結婚・出産後も無理なくキャリアを継続したい方
高齢者看護・認知症ケア・退院支援に興味がある方