《看護補助者編》
高齢者医療に力を注ぐ「南台病院」では、患者様の日常生活を支える看護補助職は現場になくてはならない存在です。患者様に質の高いケアを提供するため、看護補助者の約9割が介護福祉士の資格を有し、看護チームの一員として専門性を発揮しているとのこと。さっそく見学に行って、看護補助者さんたちの活躍をチェックしてきます!
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 東京都小平市/東大和市駅
- 病床数
- 122床(一般36床、地域包括ケア32床、医療療養型54床)
玄関
「南台病院」へのアクセスは、「東大和市駅」から徒歩約12分。すぐ近くには玉川上水が流れていて、武蔵野の自然がいっぱいです。玄関では、看護補助者さんが笑顔で迎えてくれました。「ようこそ!当院には、高齢者の在宅生活を支える地域包括ケア病棟や、長期療養を受け入れる医療療養病棟があるため、介護ニーズがとても高いです。各病棟に多くの看護補助職が配置されているので、ぜひその活躍ぶりを見て行ってくださいね」。
敷地内の案内図
案内図を見ると多く併設施設があるんですね。「ええ。医療機関は当院のみで、老健、特養、有料ホームなどの介護施設や救護施設、障害者施設、訪問看護・介護などの在宅系の施設など、全部で9つの施設があります。法人全体で看護補助者の育成に力を注いでいて、介護福祉実務者研修・介護職員初任者研修も開催しています」と、看護補助者さん。研修に参加する際は、研修日程に合わせて業務を調整してもらえるんだとか。
看護部長室
看護部長室へ伺い、看護部長を紹介していただきました。「当院では、医療と介護が一体となったサービスの提供を目指しています。そのため、看護師と看護補助者は互いに協働する仲間として、平時よりコミュニケーションを取りながら進めるよう心掛けています。スキルを磨きながら、ともに高め合っています」と、看護部長。
スタッフステーション
病棟のスタッフステーションを覗くと、多職種カンファレンスが行われていました。「『患者様により良いゴールを提供したい』という思いは、全職種共通です。当院で最期を迎える方、退院して施設に入所される方、在宅復帰される方など、患者様によってゴールは異なりますが、すべての職種がチーム一丸となり、最善のケアを提供できるように連携しています」と、皆さん。
廊下
廊下で看護補助者の皆さんにお会いしました。看護補助者さん9割の方が介護福祉士資格を取得しているそうですね。「はい。無資格・未経験で入職したメンバーもいますが、実務経験を積んで資格取得に挑戦しています。中には、50代・60代で挑戦する職員もいて、若手は良い刺激を受けているんですよ」と、皆さん。国家資格に合格すると、法人から奨励金が支給されるそうです。
病棟
新人教育はどのように行っていますか?「新人さんが仕事に慣れるまでは、日替わりで教育担当者が付き、こんなふうにマンツーマンのOJTを行っています。院内研修や法人主催の合同研修は看護補助者向けの内容も充実していますし、看護師と同じように外部研修に参加する機会まで与えられているんですよ」と、看護補助者さん。
居室
「看護補助者から看護師への申し送りをスムーズにするため、こんな工夫もしています」と、看護補助者さんがベッドの足元を見せてくれました。「食事やADL、お薬の状況など、ケアの状態をピクトグラムで情報掲示することにより、誰が見てもわかるようにしています。看護師は電子カルテで、私たちはピクトグラム情報掲示で、といった具合に、常に最新の情報を共有できるよう努めています」と、にこやかな看護補助者さん。
デイルーム
何やらデイルームの中から楽しそうな声が聞こえてきました。何をされてるんですか?「季節行事の装飾を準備しています。当院には長期療養の患者様も多いので、日々に少しでも楽しみを見出だしていただきたいと思い、さまざまな取り組みにチャレンジしています。こうした装飾についても工夫のひとつ。時には看護師さんに手伝ってもらうこともあります」と、看護補助者の皆さん。
廊下
病棟の廊下に、多職種の皆さんが集まってくれました。和気あいあいとした雰囲気で、人間関係の良さが伝わってきます。「部署を超えたアットホームな雰囲気は、当院の大きな自慢です。気さくな職員が多いので、他職種ともフランクに会話ができ、休憩時間には子育てなどのプライベートな話題で盛り上がることも多いです」と、皆さん。
病棟
「教育と言えば、当院ではeラーニングにも力を入れています」と、看護補助者さんが端末を見せてくれました。eラーニングは勤務中に受講できるんですか?「ええ。スキルアップも業務の一環と捉え、仕事に活きる講義は、勤務時間内に受講時間を設けています。もちろん、通勤時間や自宅でのeラーニングを活用した自己学習も推進し、日々の看護補助業務に役立つ講義内容も充実させているんですよ」と、看護補助者さん。
職員食堂
最後は、利用者の多いという職員食堂へ案内してもらいました。「食堂では常時、麺類か丼ものの2種類から食事を選ぶことができます。どちらも430円で食べられるんですよ」と、看護主任。おいしい食事を楽しんで、休憩時間にはゆっくりとリラックスできることで、業務の時間はしっかりと勤務できるんですね。今日はありがとうございました!
帰り道
――お疲れさまでした。看護補助者の成長・活躍を応援している病院、いかがでしたか?
- 明るく元気な看護補助者さんが多く、現場のムードメーカー的存在の方が多かったです。看護師さんともよく連携が取れており、和気あいあいと協力し合う雰囲気が印象的でした。教育サポート体制も充実していて、介護福祉士の資格を持つ方が約9割というのも納得でした。
――活躍する看護補助者の年齢・キャリアはどうでしたか?
- キャリア10年以上の方が多く、年齢層も高めでしたが、だからこそ無資格・未経験者や若手をしっかり育てて行けるのだと感じました。指導力のある先輩ばかりなので、新人さんはしっかりサポートしてもらえると思います。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 看護補助者と看護師が連携をとりながら協働しているので、コミュニケーションをあまり好まない方だと難しいかもしれません。好まないわけではなく人見知りなんです、という方は、先輩たちが明るく元気に声をかけてくれるので、すぐに馴染めます。ご安心ください。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 教育委員会からは研修テーマが毎月設定されていて、看護師と看護補助者がそれぞれeラーニングを見ながら勉強しているそうです。グループ病院の中で、こちらの視聴率は高いらしく、成長意欲に富んだ人が多いとのことでした。
無資格・未経験から介護のプロを目指したい方
チーム医療の一員として専門性を発揮したい方