一つの職場で長く働き続けたい方にとって、「福利厚生」や「子育てサポート」の充実は重要なポイントですよね。山梨県笛吹市にある「一宮温泉病院」では、結婚・出産後も働きやすい環境を整え、トレーニングジム併設の温泉施設を福利厚生として設置し、職員の健康づくりまで応援しているとのこと。看護部には、小さなお子さんを持つママさんもたくさん活躍しているそうなので、さっそく見学に行って働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 地域包括・リハビリテーション病院
- 所在地
- 山梨県笛吹市/石和温泉駅
- 病床数
- 104床(回復期リハビリテーション病棟46床、地域包括ケア病棟58床)
玄関
「一宮温泉病院」があるのは、山梨県内最大規模を誇る温泉郷「石和温泉」に隣接する笛吹市一宮町。無料の職員用駐車場があるため、マイカー通勤者が多いそうです。玄関で迎えてくれたのは、外来と手術室を兼務する看護師の田口さん。「ようこそ! 当院は、地域の方の健康な暮らしを支える役割を担っています。そして、温泉街に近いことから観光客の方の受診も珍しくなく、観光客の方の健康も支えているんですよ」。
温泉施設
まずは、自慢の福利厚生の「温泉施設」へ。施設内には、男女別の温泉設備に加えて、トレーニングジムや温水プールまで併設さています。「当院では石和温泉の源泉を引き、入院患者様の入浴に温泉を利用しているほか、人間ドックのアメニティとしてこちらの施設を立ち上げ、スタッフの福利厚生として無料開放しています。温泉浴やトレーニングをきっかけに他部署のスタッフとも交流が生まれやすく、多職種の憩いの場になっているんですよ」。
病棟
お次は病棟で、松本看護部長にお会いしました。看護部ではどんなスタッフを歓迎していますか?「『当院で働きたい!』と思っていただける方なら、どんな方でも大歓迎ですが、特に、当院で手薄な中堅を積極的に採用したいです。中堅層となると、育児の真っ最中という方も多いはずなので、子育てサポートを充実させて、残業削減にも取り組んでいます」と、看護部長。2020年度の平均残業時間は月0.9時間とのこと。
病児保育室
つづいて、2021年5月に開設した『病児・病後児保育所』へ。病院職員は『職員割引』が適用されるため、リーズナブルに利用できるそうです。一般の保育室はないんですか?「はい。保育室の代わりに『保育補助制度』を設けて、保育料を病院が半額負担しています。保育料が無償化となる3歳以上のお子さんの場合、給食費を病院が半額負担していて、子育て中のママさんたちに大好評なんですよ!」。
スタッフステーション
スタッフステーションに伺うと、多職種カンファレンスが行われていました。
「全104床の入院設備は、回復期リハビリテーション病棟(46床)と地域包括ケア病棟(58床)に分かれていて、患者様の一日も早い在宅復帰に向けて、多職種チーム一丸となっています。退院支援にはさまざまな職種が介入して、在宅支援センターのスタッフとも密な連携体制を構築しているんです」と、皆さん。
在宅支援センター
院外に出て、訪問看護・訪問リハビリ・居宅介護支援に取り組む「在宅支援センター」を見学させていただきました。「こちらでは、一般在宅に退院した患者様を中心にサポートしていて、退院後に介護施設に入所された方には、訪問診療を通じて継続的な支援を行っています。現在、近隣の6つの介護施設に訪問診療に行っていて、退院後も長いお付き合いをしている患者様がいるんです」と、田口さん。
スタッフステーション
病棟に戻ると、子育て中の看護主任さんにお会いしました。仕事と子育ての両立は上手くいっていますか?「はい。私は当院に入職してから第1子を出産したのですが、育休明けは時短勤務を希望し、子どもの成長に合わせて働く時間を少しずつ伸ばしています。現在は子どもが4歳になったので、月2回だけ夜勤に入り、そろそろ月3回に増やそうかと考え中です」と、看護主任さん。
eラーニング
つづいてスタッフステーションで、eラーニングを紹介してくれました。「eラーニングなら、パソコンやスマホから好きな時間に学ぶことができて、子育て中もスキルアップに励みやすいんですよ」と、田口さん。院内研修は定期的に開催されますか?「はい。院内研修はもちろん、院外研修にも積極的な参加を促していて、業務に必要な内容であれば勤務扱いとし、研修費用も病院が援助しています」。
リハビリテーション室
お次は、多くのセラピストがいきいきと活躍するリハビリテーション室へ。「当院は人工関節手術をはじめ、整形のオペが多く、術後のリハビリニーズがとても高いです。退院後もリハビリを継続してQOLを維持・向上していけるよう、外来リハビリや訪問リハビリにも対応しているんですよ」。リハビリテーション科の手厚い人員体制を活かして、小児リハビリ室や、発達障害などを抱える児童のための放課後等デイサービスも立ち上げたのだとか。
外来の受付
外来の受付には、アロマ委員会の皆さんが制作したポプリが飾ってありました。ほんのりラベンダーの良い香りが漂っていて、癒されますね。「敷地内にラベンダー畑があるので、園芸療法の一環で患者様とラベンダーを育て、収穫後はアロマ委員会のスタッフたちがポプリを作っているんです」。手作りポプリは、入院患者様の枕元に置いていただけるよう、プレゼントしているそうです。
スタッフステーション
最後は、多職種の皆さんが見送ってくれました。院内設備がとてもきれいで、快適に働けそうですね。「ええ。現在は老朽化したハード面のリニューアル工事を進めていて、2021年度内に完了予定です。歴史ある病院なので、働くスタッフも長く定着するベテランが多いのですが、当院の未来のために、新しい風を吹き込んでくれるような新人さんが入職してくれたら嬉しいです」と、皆さん。次世代を担うリーダー候補者を大歓迎しているそうです。今日はありがとうございました。
帰り道
――おつかれさまでした。福利厚生や子育てサポートが充実した地域密着型病院、いかがでしたか?
- 敷地内には福利厚生の「温泉施設」があり、トレーニングスペースや温水プールまで完備されていて、天然温泉付きのフィットネスクラブのようでした。朝から夜遅くまで運営しているため、夜勤開けや仕事帰りに利用するスタッフさんが多いそうです。
――働きやすさはどうでしたか?
- ワークライフバランスに十分配慮があり、残業も少なく、希望休も取りやすい職場でした。子育てと両立できるように、お子さんが小さいうちは夜勤免除や夜勤の回数・曜日の相談も可能だそうです。そのぶん夜勤にはいる回数が増えるスタッフもいますので、夜勤手当を手厚くしているそうです。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 看護部長としては、各領域の認定看護師の育成に力を注いでいきたいそうです。過去には、認知症や皮膚排泄ケア領域の認定看護師が在籍していたそうで、資格取得をバックアップするだけでなく、専門性を活かして活躍できる場も提供していきたいそうですよ。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- フルーツ王国と言われる山梨県だけあって、病院周辺にはブドウや桃の畑がたくさんありました。自然が豊かで、県内屈指の広さを誇る森林公園も近くにあるそうで、温泉・果物畑・レジャーと、さまざまな観光スポットに囲まれた病院でした。
福利厚生や子育てサポートが充実している病院で長く働きたい方
他職種とチームを組み、リハビリや退院支援に取り組みたい方