キャリアの幅を広げるために、いろいろな看護を経験してみたいと考える方は多いと思います。戸田中央メディカルケアグループ(TMG)の「牧野記念病院」は、急性期から慢性期、在宅に至るまで、幅広い看護経験を積める環境とのこと。結婚・出産後も仕事を続けやすいように、ワークライフバランスに配慮し、子育て支援も充実させているらしいので、さっそく見学に行ってチェックしてきます。
- 形 態
- 急性期病院
- 所在地
- 神奈川県横浜市緑区/鴨居駅
- 病床数
- 183床(一般84床 地域包括ケア49床 障害者施設50床)
玄関
「牧野記念病院」へのアクセスは、JR「鴨居駅」から徒歩6分。近隣には、併設の「訪問看護ステーション」、回復期病棟を持つ「牧野リハビリテーション病院」、老健「牧野ケアセンター」などのグループ施設が集まっていて、法人内の連携で地域完結型医療を実現しています。玄関で迎えてくれたのは、地域包括ケア病棟で働く入職12年目の看護係長さん。今日はよろしくお願いします。
救急外来入口
救急外来の入口には、救急車が到着していました。「当院周辺には高齢者施設が多く、地域の基幹病院として急変時の受け入れを積極的に行っているので、救急患者様の中には施設の利用者様も多くいらっしゃいます。高度急性期はカバーしていませんが、地域に暮らす高齢者の方の安心・安全を支えるために、2次救急医療に力を注いでいます」と、係長さん。
急性期病棟
急性期病棟に行ってみると、教育委員会の委員長さん(写真左)と矢野看護部長(写真右)にお会いできました。「看護部では、新卒者だけでなく中途入職への教育にも力を注ぎ、今まで築いてきたキャリアを活かせるような部署配属・OJTを行っています。ラダーレベルは以前の職場の経験を踏まえて決定し、個々のキャリア目標達成もしっかりバックアップしているんですよ」と、お2人。
地域包括ケア病棟
地域包括ケア病棟に行き、中途入職者へのOJT「スポンサーシップ」の様子を見学させていただきました。「チェックリストを用いて技術の習得状況を確認し、未経験の業務を中心に丁寧に指導しています。スポンサーの先輩は、中途入職者の方がなるべく早く部署の環境に慣れていけるように相談役も担い、自信を持って働けるようになるまで隣でサポートしているんです」と、係長さん。
地域包括ケア病棟
つづいて、シフト表を見せていただきました。お休みの希望は通りますか?「はい、みんなの希望が平等に通るようにシフトを組んでいます。家庭やプライベートも大切にして欲しいので、積極的な有休取得も促し、誕生日などの個人的な記念日に取得できる『アニバーサリー休暇制度』や、旅行や趣味などを楽しむために取得できる『リフレッシュ休暇制度』も取り入れているんですよ」。素敵な取り組みですね。
地域包括ケア病棟
見学中に、看護部の皆さんが集まってくれました。どんな仲間を歓迎していますか?「地域の患者様に温かいケアを提供してくださる方なら、年齢・キャリアを問わず大歓迎です。現在の看護部は、20代の新卒から70代のプラチナナースまで、多様なメンバーで構成されていて、子育て中のママさんも多数活躍中。病棟はすべて混合病棟なので、さまざまな疾患を持つ患者様への看護を経験できます」と、皆さん。
障害者病棟
障害者病棟に行き、新卒看護師さんにポートフォリオを見せていただきました。「新卒看護師のOJTはチーム体制で、同じ部署のいろいろな先輩が指導に携わるため、新人の状況を把握しやすいようにポートフォリオを導入しています。また、各病棟には教育担当者や実地指導者の先輩なども配置されていて、定期的な振り返りや目標管理などもしっかり行ってもらえています」と、新卒看護師さん。
障害者病棟
つづいて、皮膚・排泄ケア認定看護師さんを紹介していただきました。「TMGは認定看護師などを目指す際のキャリア支援が手厚く、研修中は基本給が全額支給され、経済的にとても助かりました。資格取得後は、専門性を活かして研修講師を務めたり、院内ラウンドで各病棟の皮膚・排泄ケアが必要な方への専門ケアに従事しています」と、認定看護師さん。他にも、感染管理認定看護師さんが在籍しているとのこと。
透析室
お次は、最新の透析装置を10台備える透析室へ。1日2クール体制で入院透析・外来透析に対応しているそうです。「地域には障害者病棟と透析室を有する病院が少なく、肢体不自由などの障害をお持ちで透析治療が必要な患者様も多いのが特徴です。また、外来透析の患者様の中には、介護施設から通院している高齢者の方もいて、入院が必要になった際はスムーズな受け入れを行っています」。
廊下
つづいて、第2子を妊娠中のママさん看護師さんにお会いしました。「私は新卒で当院に入職し、産休・育休を取得して第1子を出産。職場復帰後はしばらく時短勤務を選んでいました。現在は常勤に切り替えましたが、第2子を授かってつわりが辛い時期もあり、夜勤を免除してもらっています。看護部には育児経験を持つ先輩が多く、育児との両立に理解があるので、第2子出産後も当院で復帰したいです」と、ママさん。
牧野保育センター
最後は、徒歩1分の場所にある法人合同保育室「牧野保育センター」へ。「定員75名と大規模で、地域の民間保育園と変わらない雰囲気です。当院はマイカー通勤もOKなので、保育室前に駐車スペースを設け、仕事帰りはスムーズに車でお迎えに来られるようにしています」と、係長さん。魅力的な保育室ですね!今日はありがとうございました。
帰り道
――おつかれさまでした。看護師に幅広い活躍の場を用意している地域密着型病院、いかがでしたか。
- 高齢者の方が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるように、グループ施設や地域の関連施設と連携し、地域包括ケアシステムの構築を実現していました。看護師の活躍の場は、外来・救急外来・手術室・急性期病棟・地域包括ケア病棟・障害者病棟・透析室があるほか、グループ施設に異動すれば、回復期リハビリテーション病棟や訪問看護、施設看護なども経験できます。
――働きやすさはどうでしたか?
- 部署によって残業時間は異なるそうですが、家庭を持つスタッフが多く、なるべく定時に退勤できるように協力し合っているそうです。有休もしっかり消化できるように工夫していますし、子育て支援も手厚く、結婚・出産後も無理なく仕事を続けられそうだなと感じました。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 高度急性期医療を学びたい方には向いていない職場かもしれません。2次救急病院として、24時間体制で救急搬送を受け入れていますが、在宅療養中の高齢者の方や介護施設からの搬送の割合が多いそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 1980年開設の歴史ある病院ですが、リニューアル工事を重ねているのできれいなハード面が整っています。2025年には電子カルテを導入予定で、その後は新築移転も視野に入れ、ますます魅力的な職場へと進化していく方針とのことです。
地域医療に興味があり、職場内でさまざまな看護を経験したい方
家庭やプライベートを大切にしながら長く働きたい方