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医療法人社団 全仁会 埼玉筑波病院

看護部長インタビューinterview

看護部長の“想い”がわかるコンテンツです。

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看護部長インタビューinterview

看護部長の“想い”がわかるコンテンツです。

メイン写真
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人と向き合うこと。
それが看護の原点です。

Profile

看護部長/弓田清高校時代の入院をきっかけに看護の道へ。初めて勤務した病院で老年看護に18年携わり、管理業務にも従事。その後は別の病院で看護部長職を4年経験し、2005年に「埼玉筑波病院」の看護部長として赴任。患者様と関わる時間が好きで、管理職に就いてからも食事介助・入浴介助・排泄介助に入る時間を大事にしている。目標は、医療を基本に生活援助を展開できる看護師を育てていくこと。

これまでの歩み

看護師を志したきっかけについて教えてください。

高校3年生の時に甲状腺の病気で入院したのですが、その際にお世話になった看護師さんの影響で、この道を選びました。ただ当時は、看護師を目指す男性がとても少ない時代で、進学した看護学校は男子学生が私一人でしたし、働き始めてからも男性看護師というだけで心無い言葉を投げかけられることがあり、悩んだ時期もありました。

はじめての勤務先はどんな病院でしたか?

要介護状態の高齢患者様が入院する療養型病院で、当時は「老人病院」と呼ばれていました。当時の老人病院は清潔や安全が保たれていないところが多くて、「寝かせきりやの身体拘束などの実態が内部告発され、社会問題になったほどなんです。現在のように高齢者の方の尊厳や、患者様を主体とする考えがない時代でしたから、新人の頃はそんな病院のあり方に疑問を感じ、正しいと思うことをして目立ってしまい、よく上司を困らせていましたね(笑)。

新人時代の印象に残っているエピソードを教えてください。

患者様においしい食事を味わってほしくて、点滴よりも「口から食べていただくこと」を根気よく続けていくと、元気になって歩けるようになった方がいらっしゃいました。当時の私は、点滴や検査などの医療ばかりでなく、生活を支える看護の必要性を強く感じていたので、それを裏付けるような体験で嬉しかったです。老年看護に長く携わってきた私は、病気や障害、認知症などを抱えていても、できる限り本人が意思を決定できるよう支える必要があると感じてきて、近年やっと「意思決定支援」や「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」が注目を浴びる時代となり、そのような風潮が今後更に加速してほしいと感じています。

テーマ1

現在の挑戦

貴院の強みとしていることを教えてください。

一番の強みは、高齢化が進む地域を支える体制を確立している点です。地域医療に熱心な院長の方針で、在宅や介護施設などからの高齢者救急を積極的に受け入れ、当院では対応困難なケースは高度急性期病院につないでいます。また、1階に介護医療院を併設していることも強みの一つです。病院の入院患者様も介護医療院の入所者様も大半が高齢の方なので、看護師の心強いパートナーとして活躍する看護補助者の育成に力を注いでいます。

医療業界では、病気になり始めた時期のことを急性期と呼びますが、私は介護にも急性期があると考えていて、当院では介護が必要になり始めた時期をしっかりサポートできる体制を整えています。介護の急性期も、医療の急性期と同様に緊急性が高く、重症度の高い方が多くいらっしゃるため、迅速な対応が求められているんですよ。

どんな看護を経験できる職場でしょうか?

人生の大先輩である高齢者の方の意思を尊重し、その方らしい生活を送れるよう支援する「老年看護」を深めていける職場です。入院設備として、緊急入院を受け入れる一般病棟、重度障害を持つ方が中心の特殊疾患病棟、長期入院に対応する療養病棟があり、入院患者様のほとんどは地元の高齢者の方です。また、地域に不足している透析医療にも力を注いでいて、透析患者様も高齢者の方がほとんど。そのため、どの部署でも高齢者介護の知識・技術が求められています。

看護師も介護業務に携わりますか?

もちろんです。当院では看護補助者を手厚く配置していますが、看護師も率先して生活援助に介入しています。特に重視しているケアは、高齢者の方にとって一番のリハビリにつながる入浴介助。気持ちの良い入浴時間はQOLも高めてくれますから、看護師と看護補助者が丁寧に対応していて、私自身も週3回は入浴介助に入ります。看護部長という立場上、現場の仕事に入り過ぎるのも良くないかな?と思いつつ、自然と身体が動いてしまうんですよね(笑)。私は看護師として、患者様と関わる時間が何よりも好きですし、現場の声や課題も把握していたいので、食事介助や排泄介助にも入っています。

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職員への思い

どんな仲間と一緒に仕事がしたいですか?

老年看護に興味があり、当院で働きたいと思ってくださる方です。それ以外に求めることはありませんが、しいて言うなら、感情のアップダウンがない方でしょうか。看護師は働く上で自分の感情をコントロールすることが求められる職種ですから、自分で心を落ち着かせることができる方がいいですね。当院は残業がほとんど発生しないので、自分の時間を確保しやすく、心のゆとりを持ちやすい職場だと思います。あとは、良いことよりも悪いことをしっかり報告・相談できる方は信頼できますね。

看護補助者の採用にも取り組んでいますか?

ええ、看護補助者の方も大歓迎です。看護補助者は無資格・未経験OKで、奨学金制度を確立し、働きながら准看護師・看護師を目指すことも応援しています。看護補助者として勤務しながら、最寄り駅の「せんげん台駅」と同じ路線の「幸手駅」のそばにある准看護学校に進学する方が毎年のようにいて、仕事と学業の両立について相談しやすい環境です。

求職者へのメッセージをお願いします。

私には、病気や障害の有無に関係なく「その方らしく生きていける社会」になってほしいという強い想いがあります。看護学生時代、「脳性麻痺を抱える方と銀座にピザを食べに行く」というボランティア活動に参加したことがあるのですが、その方は駅の切符の購入から電車の乗り降り、ピザ屋さんでの注文・支払い、ピザを食べるに至るまで、すべてご自身で周囲に介助を依頼して目的を果たしていったのです。その社会的に自立した姿を見て、健常者と障害者の違いとは何か、偏見や差別を生んでいるのは健常者側の心の壁ではないかと考えるようになりました。

私たち看護師が向き合う対象者は病気や障害を抱える方々ですが、看護の原点とは「人と向き合うこと」です。自分だけの一方的な解釈ではなく、常に相手がどう受け止めるかを考えなければなりません。そして、病気や障害だけを看るのではなく、「生活する上でどんなことに困っていて、どんなサポートが必要か」を知ることが大事です。毎日が学びの連続である看護とは、人間形成そのものですから、「看護は人間力」という看護部の理念に基づき、じっくり時間をかけて看護師の自分を育てていきましょう。

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プライベートの過ごし方

休日は趣味を満喫!

休日は、趣味の畑作業や日曜大工で汗を流すことが多いですね。また、昔から犬が好きで現在は10歳のコーギーを飼っているので、愛犬とのんびり過ごす時間に癒されています。

プライベート