社会人から看護師を目指す方や、長いブランクから復職される方は、「自分より若い先輩の中でやっていけるかな」という不安があると思います。慢性期・終末期の看護が学べる「城南中央病院」では、年齢に関係なくチャレンジできる環境を整え、時代に先駆けて70歳定年制を導入したとのこと。看護部には、30代、40代から看護師資格を取得した方もいて、職場はそのような挑戦を全面サポートしているそうです。さっそく見学に行って、働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 療養型病院
- 所在地
- 埼玉県川越市/本川越駅
- 病床数
- 100床(医療療養型)
玄関
都心へのアクセスにも便利な「川越駅」周辺は、世代を問わず人気のエリア。百貨店や飲食店で賑わう駅前を離れると、昔ながらの城下町の風情が漂っています。「城南中央病院」があるのは、駅からバスで7~8分の自然豊かな住宅街。玄関では、今年度、念願の看護師になる夢を実現したという水野さんが迎えてくれました。「当院の約3割の看護師は、法人の『進学支援制度』を活用して、私のように働きながら資格を取得しているんですよ」。
スタッフステーション
まずはスタッフステーションで、山下看護部長(写真中央)にご挨拶。看護部では、年齢に関係なく挑戦できる環境を整えているそうですね。「ええ。当院では、世代の異なるメンバーの力を合わせて、質の高いケアを提供していきたいと考えているので、若い方だけでなく、40代~50代の方の入職も大歓迎です。定年を65歳から70歳へ引き上げたので、現場には60代のベテランナースもいきいきと活躍しています!」と、山下看護部長。
スタッフステーション
スタッフの皆さんが集まってくれました。年齢を重ねてもいきいきと働けるのはどうしてでしょうか?「当院のような療養型病院では、日常生活を支える看護が中心になるため、豊かな人生経験や人間力が強みになるからだと思います。入院患者様は寝たきりの方が大半で、最期のお別れに直面して辛い気持ちになることもありますが、看護師としても、人としても、大きく成長できる職場環境ですよ」と、皆さん。
2F病棟
つづいて、緩和ケアに力を注ぐ2F病棟へ。病棟によって患者様の身体状況は異なりますか?「はい。2F病棟にはがん患者様が多いため、看護師がベッドサイドに行く機会を増やしたり、カンファレンスで本人・ご家族のストレスケアを検討したりと、少しでも心身の苦痛を緩和できるように努めています」と、水野さん。ちなみに3F病棟では、ADLの維持・向上を目指す患者様への生活リハビリに取り組んでいるそうです。
談話室
談話室の一角では、多職種ミーティングが行われていました。「当院では、医療安全や褥瘡などの一般的な委員会に加えて、NST(栄養サポートチーム)、緩和ケア、生活リハビリなどの委員会も立ち上げ、さまざまな職種の意見を取り入れながら患者様への関わりを検討しています」と、皆さん。全100床と家庭的な規模の病院のため、部署の垣根がなく、職種を超えたチーム連携が図りやすいのだそうです。
廊下
廊下の掲示板前で、「こちらは、eラーニングで配信されるプログラムの一覧表です」と、紹介してくれました。種類がとても多いですね。「ええ。当院では、看護師向けと介護職向けのeラーニングを導入しているので、プログラム数が豊富なんです。以前は看護師向けのみでしたが、介護職にも専門性が求められる時代になったため、学習環境を充実させて、スキルアップや資格取得をサポートしているんですよ」。
病棟
つづいて、介護スタッフさんのお仕事風景を見学させていただくことに。「これから入浴介助の時間なので、ストレッチャーの準備をしています。患者様の中には、身体機能の衰えによって免疫力が低下し、感染症のリスクが高まっている方が多くいらっしゃるため、安全面に十分配慮し、感染症防止対策を徹底しているんです」と、介護スタッフの皆さん。
病棟
病棟を見学していると、中国人看護師さんにお会いできました。「当院では、中国からの看護師候補生を積極的に受け入れていて、現在2名の中国人のスタッフが活躍しています(2020年10月)。休憩時間になると、お互いの国の文化や習慣の違いなどの話題で盛り上がり、異文化コミュニケーションができてとっても楽しいですよ」と、水野さん。
リハビリテーション室
お次は、開放的なリハビリテーション室を案内していただきました。「当院は、療養型病院にしては珍しく、PT、OT、ST合わせて約10名のリハビリ専門職が在籍しており、一人ひとりの患者様に合わせた個別の機能訓練に取り組んでいます。療養生活における最高のQOLを得るために、病棟スタッフもリハビリ患者様に合わせたリハビリを提供しているんです」。それは素晴らしい!
階段
見学中に、後藤院長にバッタリ遭遇しました。「院長はアートやモノづくりが大好きで、院内のいろいろな場所にポエムやイラスト作品を飾り、みんなを楽しませてくれているんです。院内を歩いていると、『あっ、こんなところにも!』という発見がたくさんあって楽しいですよ」と、水野さん。階段の壁にも、院長の作品がたくさん飾ってありますね。
瑞穂会グループ合同の保育室
最後は、病院1Fにある保育室へ。こちらは瑞穂会グループ合同のため、多くのお子さんが利用しているそうです。「当院では年間休日114日+有休で、残業ほぼゼロ・有休消化率ほぼ100%を実現しているので、子育て中のママもたくさん活躍しています。お子さんが小さいうちは、日勤常勤や時短勤務、パート勤務などの働き方も選択できるので、面接時に気軽に相談してみてくださいね」と、水野さん。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。年齢に関係なくチャレンジできる職場、いかがでしたか?
- 手厚い「進学支援制度」が用意されているため、働きながら資格を取得した方が多く、現在通学中の方からは、「学費もお給料も出るので、経済的な負担はほとんどないんです」と、満足の声を聞くことができました。ゆとりをもって働ける療養型病院なので、年齢を重ねてライフスタイルが変化しても、自分らしく仕事ができそうな職場でした。
――見学中に印象に残ったことはありますか?
- 関連施設の老健「瑞穂の里」が渡り廊下でつながっていて、スムーズに行き来できる設計になっていました。スタッフ同士も、合同研修や学会、職員行事を通して交流する機会があるそうで、人事異動の希望も出せるそうですよ。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 高齢者医療に取り組む療養型病院のため、最新の看護技術を磨きながらバリバリ働きたいという方には向いていないと思います。患者様とじっくり向き合いながら、日常生活を支える看護に携わりたいという方におすすめの職場です。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします
- アートやモノづくりが趣味の院長のおかげで、院内が芸術的な雰囲気になっているのだそうです(笑)。廊下には、スタッフのご家族が趣味で撮影した写真なども飾られていて、とても素敵な雰囲気でした!
働きながら看護師の資格を取得したい方
療養型病院で、心にゆとりをもって働きたい方