《看護職編》
療養の患者様が多い病院は、ゆとりを持って働ける点が魅力ですが、スキルアップ面に不安を寄せる方も多いはず。急性期病院と比べると、研修の機会などが少ないイメージがありますよね。地域に密着したケアミックス型病院の「南台病院」では、新卒採用と復職支援を強化するため、教育制度を充実させているとのこと。さっそく見学に行って、その実態を確かめてきます!
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 東京都小平市/東大和市駅
- 病床数
- 122床(一般36床、地域包括ケア32床、医療療養型54床)
玄関
「南台病院」へのアクセスは、「東大和市駅」から徒歩約12分。すぐ近くには玉川上水が流れていて、武蔵野の自然がいっぱいです。広い敷地内には、同法人の老健や特養が併設されていて、病院と渡り廊下でつながっています。玄関で迎えてくれたのは、看護主任。「ようこそ!今日は当院で働く魅力をたっぷりとご紹介します」。
外来待合スペース
玄関を入ると、外来待合スペースで看護部の皆さんが迎えてくれました。歴史ある病院なのに、ハード面がきれいで新しいですね。「ええ。当院は地域のニーズに合わせて医療体制を見直し、増改築を重ねていて、外来部門はリニューアルされています。病棟編成も、2019年に変更して、一般病棟、地域包括ケア病棟、医療療養型病棟の3病棟になりました」と、皆さん。
看護部長室
まずは、看護部長室へ。看護部では、スキルアップのための教育支援を強化しているそうですね。「はい。中途採用者も多く、経験分野も人によって異なるので、教育は丁寧に行っています。新卒・第二新卒者を歓迎しているので、卒後教育プログラムを充実させ、『新人はみんなで育てていく』をモットーにしているので、経験に自信のない方も安心して応募してほしいです」と、看護部長。
地域包括ケア病棟
お次は、地域包括ケア病棟へ。業務効率化のために導入された電子カルテを活用している看護師さんにお話を聞きました。「電子カルテは、患者さんについての最新の情報をタイムリーに確認できるので助かっています。電子カルテが初めての方でもスムーズに使えるよう、当院では入職時のオリエンテーションで操作方法をお教えしています。電子カルテ委員会もあるので、わかりやすいと思いますよ」と、看護師さん。
廊下
廊下を歩いていると、看護師さんと看護補助者さんがお話していました。「当院では、患者様によりよいケアを提供するため、看護師と看護補助者がしっかりと連携を図っています」と、看護師さん。看護補助者さんは「朝夕の申し送りがなくなった分、ADLや食事情報については、ベッド後ろのポケット状の薬ケースにピクトグラムを利用しながら情報共有しています」とのこと。
ナースステーション
地域包括ケア病棟のナースステーションを覗くと、多職種カンファレンスの真っ最中。「医師、看護師、看護補助者、リハビリ職員、相談員などが定期的に集まり、必要な情報を共有しています。職種間のコミュニケーションが良好なので、変わったことや気づいたことがあったときにはいつでも報告できる雰囲気が根付いています」と、看護主任。
ナースステーション
「当院ではスタッフの自主学習を促すため、eラーニングも導入しているんですよ」と、eラーニング視聴中の看護師さんを紹介してくれました。勤務中でも見られるんですか?「はい。時間や場所を選ばずに学べるeラーニングの利点を活かして、家庭やプライベートを犠牲にしないよう、業務時間を調整しながら視聴できる体制になっています。スキルアップも業務の一環として、必要な講義は勤務時間内に視聴時間を設けてもらえるので、ありがたいです」と、看護師さん。
居室
次は、居室へ。ベッドサイドケア中の看護師さんを見て、看護主任がさっとサポートに入りました。「第二新卒者や経験の浅い中途入職の方には、随時技術指導を行っています。こうしたOJT研修だけでなく、法人主催の合同研修や、病棟毎の勉強会もありますので、学ぶ機会は豊富にあると思いますよ」と、看護主任。看護師さんは「先輩も上司もあたたかくて面倒見のいい方ばかりなので、安心してチャレンジできています」と笑顔です。
廊下
お次は季節行事の装飾の前で、看護補助者さんたちにお会いしました。「看護師が本来の業務に専念できるように、各病棟に看護補助者を手厚く配置し、協力し合って働いています。当院では各人のキャリアアップを推進しているので、約9割の看護補助者が介護福祉士資格を有し(2023年11月)、専門性を発揮しているんですよ」と、看護主任。それはすごいですね!
職員食堂
つづいて、職員食堂へ。ランチの時間帯ではないので人の姿はないものの、とっても広いんですね!「ええ。ボリュームのある食事が常時2種類のメニューから選べるとあって、職員から人気です。麺類と丼ものがあるのですが、どちらも430円で食べられるんですよ。しかも、夜勤者には朝食と夕食が無料提供されるんです。栄養バランスの取れた食事を、事前予約なく格安で食べられます」と、看護主任。
病棟
最後は病棟に多職種の皆さんが集まってくれました。働きやすさはどうですか?「当院は、年間休日が120日以上(+有休)あり、ON・OFFのメリハリを持って働ける環境です。また、看護部長をはじめ、温かい上司ばかりなので、子育てや家族の介護といったプライベートな相談もしやすく、無理のない働き方を一緒に考えてくれています」と、皆さん。上司と部下の関係も良好なんですね。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。チーム医療とスタッフ教育に力を注ぐケアミックス型病院、いかがでしたか?
- うわさ通り、手厚い教育サポートを用意し、第二新卒者やブランクのある方でも安心して働ける環境を整えていました。実際に、ブランクから復職した方、第二新卒で入職された方の声を聞きましたが、看護部の管理職の方はとても温かく、家庭の事情にまで配慮してくれているようです。
――見学をしていて、印象に残ったことはありますか?
- 職員の皆さんの和気あいあいとした雰囲気が印象的でした。比較的病状が安定している患者様が大半なので、業務に追われるような慌ただしさはなく、職員間のコミュニケーションや笑顔が多かったです。看護部長も穏やかな方で、現場の皆さんと気さくに接していました。
――では、ここはちょっと、という点は?
- コロナ禍以来、以前までのように全体でのイベントやレクリエーションの開催がなかなかできていないそうです。ただ、今後は状況も見ながら、季節毎のイベントも少しずつ増やしていきたいとのことでした。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 2019年に病棟編成が変わってから発生するようになっていた残業も、継続的な業務効率化の取り組みにより、現在ではほぼ全員が定時上がりできるようになったそう。この先も働き方の改善に引き続き注力していくそうなので、今後の変化が楽しみです。
落ち着いた雰囲気の職場で、スキルアップ・キャリアの再開を望む方。
温かい人間関係の職場で、仲間と和気あいあいと働きたい方