長く働くことを想定して職場を選ぶなら、子育て支援の充実・活躍の場の多さ・定年まで働ける安定感などを重視したいですよね。伯鳳会グループの「旭ヶ丘病院」では、院長や看護部長たちが、「地域の未来」と「働くスタッフの未来」を真剣に考えながら病院運営を行っているそうです。2022年に新本館を開設し、2026年には北館の開設を予定して、幅広い活躍の場を用意して多様な人材を受け入れているそうなので、さっそく見学に行って働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 埼玉県日高市/武蔵高萩駅
- 病床数
- 142床(療養60床、一般19床、地域包括ケア26床、回復期リハ37床)
玄関
「旭ヶ丘病院」へのアクセスは、「武蔵高萩駅」「高麗川駅」と病院を結ぶ送迎バスが便利。駅から少し離れた立地ですが、無料の職員用駐車場があり、多くのスタッフがマイカー通勤だそうです。玄関で迎えてくれたのは、一般病棟で働く入職1年目の看護師さん。「ようこそ!新本館完成を機に病院のロゴが新しくなり、温かみのあるオレンジがイメージカラーになりました。職員のユニフォームも、2023年にリニューアルしたんですよ」。
待合ロビー
外来待合ロビーの壁(写真左)には、日高市をイメージした美しいレンガアートが飾られています。「外来には小さなお子さんから高齢者の方まで、毎日多くの方の来院があり、待ち時間を少しでも快適に過ごしていただくための工夫を施しています。小児外来の待合スペースには、プレイルームや子ども専用トイレ、授乳室なども完備しているんです」。
看護部長室
お次は、認定看護管理者の川野看護部長にお会いしました。「私の大事な役割はスタッフの成長を応援することなので、教育の充実にとても力を注いでいます。患者様の立場に立ったケアを行えるよう、2023年からは患者体験研修を導入し、こんなふうに靴下に丸めたガーゼを入れて圧迫された状況を体験したり、抑制バンドを装着してみたり、患者様の気持ちを理解する機会をつくっているんです」と、看護部長。
AMAT活動の様子(能登半島地震時)
「こちらは、能登半島地震の被災地支援のために出動したAMAT(全日本病院医療支援班)の活動の様子です」と、看護部長が写真を見せてくれました。「伯鳳会グループでは、災害医療のスぺシャリストを育成していて、当院にもAMAT隊員の資格を持つ職員が十数名在籍しています」とのこと。伯鳳会グループでは災害医療車を有して定期的に災害合同訓練を実施するなどもしているそうです。
スタッフステーション
スタッフステーションを覗くと、カンファレンスが行われていました。「当院の患者様は、在宅復帰を目指す方・長期療養される方・介護医療院に入所する方などさまざまですが、ご本人・ご家族が望む療養の場・生活の場に導く支援を目指して、多職種が連携しています。当院の院長は地域貢献への意識が強く、近隣の病院・施設の状況を理解して紹介患者様の受診や入院の受け入れなども積極的に行っているんですよ」と、皆さん。
廊下
看護補助者のお2人にお会いしました。「身体介助や生活支援が必要な高齢患者様が増えているため、各病棟に看護補助者を手厚く配置しています。看護補助者は無資格・未経験での入職OKで、入職後は介護の基本を身に付ける研修を用意し、介護福祉士の資格取得も応援しています」と、看護師さん。向上心の高い看護補助者が多く、看護師と看護補助者のタスクシフト・タスクシェア(業務移管・業務共同化)が円滑に進んでいるのだとか。
リハビリテーション室
お次は、リハビリテーション室へ。「新本館建設を機に、在宅生活を想定した訓練を行う作業療法スペースが誕生しました」。在宅復帰支援に力を入れているんですね。「ええ、退院後の生活を入院時から見据えて、屋外歩行訓練や園芸療法なども取り入れています。2026年に予定されている増床計画の病棟種別は、回復期リハビリ病棟と地域包括ケア病棟なので、今後はさらに在宅復帰に向けたサポートを強化していきます」。
病棟
病棟に戻ると、2人のお子さんを持つママさん看護師さんにお会いしました。仕事と子育ての両立は順調ですか?「はい。看護部の管理職は育児経験者が多いので、子どもの急な体調不良によるお休みに理解がありますし、子どもの行事にはなるべく参加できるよう勤務を調整してくれています。当院では育児ブランクからの復職も応援しているので、久しぶりの職場復帰に不安を感じている方も安心して入職してほしいです」と、ママさん。
療養病棟の浴室
療養病棟の浴室には、節水につながる介護用シャワーバスが導入されています。「最新式なので扱いやすいつくりで、介助負担軽減にもつながっています。当院では地球環境を守るため『SDGs』達成に取り組んでいて、ほかにも、屋上の太陽光パネルの設置や、訪問車の電気自動車への切り替え、医療ごみの削減などにも取り組み、患者様にも職員にも環境にも優しい病院を目指しています」。それは素晴らしい!
介護医療院
院内には、100床のベッドを持つ「介護医療院あさひヶ丘」が併設されています。「こちらは、当院の介護療養病床を転換して2019年に開設し、医療と介護が連携したサービスを提供しています。病院と比べると容態が落ち着いた高齢者の方が中心で、看護師の主な役割は健康管理や日常生活支援なので、定年退職前後のプラチナナースが多く活躍していることが特徴です」。年齢を重ねても仕事が続けやすい部署があるんですね。
院内保育室
最後は、院内保育室を案内していただきました。「こちらは多職種が利用できて、保育料は1日1000円とリーズナブル。看護部では子育て支援として日勤常勤・時短勤務・パート勤務などの働き方も用意していて、院内保育室が週3回の夜間保育や小学3年生までの学童保育に対応しているため、産休・育休後も常勤として職場復帰するママさんが多いです」。子育て中も仕事を続けやすい環境がありますね。今日はありがとうございました。
帰り道
――おつかれさまでした。「地域の未来」や「働くスタッフの未来」を真剣に考えている病院、いかがでしたか。
- 2022年に新本館が完成し、外来やほとんどの病棟機能が移設されたため、きれいなハード面が整っています。今後も地域に求められる医療ニーズに応えていけるよう、2026年には新たに北館を開設して増床する予定だそうで、新規スタッフの採用・教育・定着のためにも、教育や子育てサポートを充実させていました。
――看護師にはどんな活躍の場がありますか?
- 外来(救急外来・内視鏡室を含む)、手術室、一般・地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟、入退院支援室があり、配属希望はできる限り考慮しているそうです。また、併設の介護医療院や訪問看護ステーションへの異動も可能で、興味やライフスタイル、体力などに応じて部署異動を希望するスタッフがいるそうです。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 救急搬送の受け入れや手術にも対応していますが、亜急性期寄りのケアミックス型病院なので、高度急性期でバリバリ働きたい方には合わないかもしれません。子育てと両立したい方や、患者様とじっくり向き合いたい方など、急性期以降の看護に興味がある方におすすめの職場です。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 患者様の立場に立ったケアを提供するために取り入れた「患者体験研修」は、看護部長のアイディアだそうです。ケアの質を上げるため、無資格・未経験で入職する看護補助者の意識も高めていきたいそうで、環境整備の大切さや、やむを得ず身体抑制する場合に配慮する点などを身をもって体験して学んで欲しいのだとか。
地域のために発展を続けるケアミックス型病院で働きたい方
結婚・出産後も安心して働き続けられる環境を求めている方