看護師として多くの経験を積んで視野を広げたいけれど、転職回数はなるべく増やしたくありませんよね。大阪市此花区で100年以上の歴史を持つ「大阪暁明館病院」では、幅広い活躍の場を用意し、看護師一人ひとりのキャリア形成を応援しているとのこと。ワークライフバランスを推進し、子育てサポートも整えているため、結婚・出産後も長く定着する方が多いそうなので、さっそく見学に行って働く魅力をチェックしてきます。
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 大阪府此花区/西九条駅
- 病床数
- 462床(急性期179床、産婦人科20床、回復期リハビリ102床、地域包括ケア46床、緩和ケア21床、HCU4床・療養90床)
玄関
「大阪暁明館病院」があるのは、JR・阪神なんば線「西九条駅」徒歩約3分の便利な立地。歴史ある病院ですが、2013年に新築移転したのでとてもきれいな建物です。玄関では、急性期病棟で働く看護師さんが迎えてくれました。「ようこそ!当院は地域の中核病院として、多種多様な診療機能を有し、赤ちゃんからご年配の方まで幅広い年齢層の患者様に対応しています。今日は自慢の職場をたっぷり紹介させてくださいね」。
エントランスホール
玄関ロビーはとても広く、立派なパイプオルガンが設置されていました。「こちらは地域交流スペースとして活用していて、患者様やご家族、地域住民の皆様を招いて、定期的な院内コンサートやクリスマスの讃美礼拝などを開催しています。職員で結成した『大阪暁明館聖歌隊』の合唱も好評で、今年度の入職式でも聖歌隊が美しい歌声を披露してくれたんですよ」と、看護師さん。
総合医療介護施設あかつき
「こちらは、2023年2月に開設した関連施設『総合医療介護施設あかつき』です」と、写真を見せてくれました。複合施設なんですか?「はい。施設内にはサ高住のリライフ暁、暁明館透析クリニック、地域包括支援センター、通所リハビリ施設大阪マスターズ倶楽部などが併設されています。特に通所リハビリはシニア向けフィットネスクラブのような施設で、最新のリハビリ機器が充実しているんですよ」。
デイルーム
お次は、産婦人科医の吉田院長を紹介していただきました。「気さくで物腰の柔らかい院長は、患者様からもスタッフからも厚い信頼を寄せられています」と、看護師さん。「地域の皆さんに信頼され、愛される病院を目指す上で、患者様にとって最も身近な看護師の役割はとても重要です。働く中で迷いが生じる時も、常に相手の立場になって考えられる、思いやりに溢れた看護師を目指して欲しいです」と、院長。
緩和ケア病棟
緩和ケア病棟に伺うと、特定行為研修を修了した感染管理認定看護師さん(写真左から2番目)を交えてカンファレンスが行われていました。「2020年に21床の緩和ケア病棟を開設し、がんの進行に伴う体や心のつらさに寄り添っています。近隣には、伯鳳会グループの『大阪陽子線クリニック』があり、低侵襲で精度の高いがん治療を実施していて、緩和ケア病棟と密に連携しているんですよ」と、皆さん。
療養病棟
療養病棟の病室を覗くと、皮膚・排泄ケア認定看護師さんが褥瘡ケアを行っていました。さまざまな看護領域のスペシャリストが活躍していますね。「ええ。当院のキャリア支援制度は手厚く、業務貢献につながる資格取得・研修費用を病院が援助してくれるため、私は特定行為研修も修了しました」と、認定看護師さん。ほかにも、糖尿病看護やがん化学療法などの認定看護師が専門性を発揮しているそうです。
急性期病棟
急性期病棟を見学していると、「NST(栄養サポートチーム)委員会」の回診にばったり遭遇。多職種が参加しているんですね。「ええ。NST委員会は医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師などで結成されていて、定期的に各病棟をラウンドし、患者様一人ひとりに合わせた栄養管理を行っています」と、皆さん。NST委員会に所属する看護師は、外部機関の専門研修を受講しているそうです。
デイルーム
つづいて、10Fのデイルームから周辺の景色を見せていただきました。線路がすぐ近くに見えますね。「ええ、こちらからはJR線と阪神なんば線がクロスするエリアが見え、他の方角からは地域のシンボル「京セラドーム大阪」がよく見えます。最寄りの『西九条駅』からは、大阪の中心地へ気軽にアクセスできますし、有名テーマパークにも近く、仕事帰りの楽しみが広がります」と、看護師さん。
リハビリ室
お次は、開放的なリハビリ室へ。回復期リハビリテーション病棟もあるため、多くのセラピストが活躍しています。「リハビリ科では、急性期と回復期のリハビリに加えて、療養病棟の患者様の維持期のリハビリにも対応し、退院前カンファレンスや家屋調査にも介入しています。また、当法人では退院後の生活を支える老健・通所リハビリなどの関連施設も運営していて、退院後もリハビリを継続される患者様が多いです」。
リハビリ室
「リハビリ室には、2022年7月に『ウェルウォークww-2000』という新しい機器を導入しました。脳卒中などによる下肢麻痺の患者様のための歩行支援ロボットで、大阪府内でもまだ8施設しか導入されていない最新機器です」と、看護師さんが紹介してくれました。患者様にメリットがあるだけでなく、職員の業務負担の軽減にもつがなっているそうです。
保育室
敷地内には職員寮があり、1Fに「あかつきキッズ保育園」が併設されていました。「2023年度からは園内に病児・病後児保育室を設け、病院職員だけでなく、地域住民の方も利用しています」と、保育士さん。「当院には産婦人科病棟があるため、職場で出産することもできますし、仕事と子育てを無理なく両立できるように、お子さんが小さいうちは日勤常勤・時短勤務・パート勤務を選択することも可能です」と、看護師さん。
スタッフステーション
最後は、看護部の皆さんが集まってくれました。幅広い経験ができる職場ですね。「ええ。外来・健診部門・手術室・急性期病棟・HCU・産婦人科病棟・回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟・緩和ケア病棟・療養病棟に加えて、関連施設での勤務も可能です。配属や異動の希望も通りやすく、キャリアの幅を広げたい方にはぴったりな環境です」と、皆さん。魅力的な職場ですね。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。幅広い活躍の場が用意された地域の基幹病院、いかがでしたか?
- 職場内で多くの看護経験を積めるため、長く定着する方が多いそうです。働く看護師の年齢・キャリアはさまざまで、新人・中堅・ベテランがバランス良く在籍していて、男性看護師も各病棟に数名ずつ勤務しています。法人運営の保育室があるため、小さなお子さんを持つスタッフもたくさんいて、看護部の管理職は子だくさんなママさんが多いんだとか。
――働きやすさはどうでしたか?
- すごく働きやすい環境です。年間休日が120日以上(+有休)あり、休みの希望も通りやすく、家庭やプライベートを大切にすることができます。また、子育て支援も充実していて、お子さんの急な体調不良による勤務変更にも理解があり、男性看護師の育休取得実績も増えているそうですよ。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 子育て支援と同じくらいキャリア支援にも力を注いでいるため、結婚・出産後もキャリアを磨く意識がないと、周囲と温度差を感じてしまうかもしれません。実力とやる気次第で、ママさんにも管理職を任せ、スキルアップにつながる外部研修への参加や資格取得も提案しているそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 福利厚生として、院内の産婦人科病棟で出産したスタッフには出産お祝い金(5万円)を支給しているとのこと。また、時短勤務はお子さんが3歳までと小学1年生の1年間で取得が可能で、2023年度から病児・病後児保育もスタートしたため、子育て中の方にとってより魅力的な職場環境となりました。看護部長も4人のお子さんを持つママさんで、仕事と子育ての両立に大きな理解を寄せていましたよ!
一つの職場で幅広い看護経験を積んでいきたい方
結婚・出産後も長く働きながらキャリアアップを目指したい方