看護師の中でも独自の立ち位置の「手術室看護師」は、専門性が高く、憧れる方も多いのではないでしょうか。IMS(イムス)グループの「行徳総合病院」では、地域の救急医療体制の充実に大きく貢献していて、毎日のように緊急手術に対応しているとのこと。2023年には手術室を4室から5室へ増室する予定で、手術室看護の経験者はもちろん、未経験者も歓迎しているそうなので、さっそく見学に行って働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 急性期病院
- 所在地
- 千葉県市川市/行徳駅
- 病床数
- 307床(一般227床、回復期リハビリテーション45床、地域包括ケア35床)
玄関
「行徳総合病院」へのアクセスは、最寄り駅の「行徳駅」と「市川塩浜駅」に、「妙典駅」と「原木中山駅」を加えた4つの駅と病院間を運行する無料送迎バスが便利。駅からは少し離れた立地ですが、バスの本数が多く、マイカー通勤者のために職員用駐車場も用意しているため、通勤には困らないそうです。玄関では、新卒入職2年目の病棟看護師さんが迎えてくれました。今日はよろしくお願いします。
救急外来入口
「断らない救急」をモットーとする2次救急病院だけあって、救急外来入口には救急車が到着していました。年間どのくらいの救急搬送を受け入れていますか?「現在は新型コロナの影響で少し減っていますが、年間5000件ほどです(2022年10月)。当院は夜間救急に対応できる診療科が多く、手術室看護師は緊急手術のために、夜間はオンコール体制を取っているんですよ」。
ドクターヘリの受け入れの様子
「こちらは、ドクターヘリによる救急搬送を受け入れている時の様子です」と、写真を見せてくれました。「2020年に心臓病・血管病センターを開設以降、循環器救急疾患の受け入れ・手術が増えていて、栃木県などの遠方からもドクターヘリで搬送されます。循環器救急疾患は突然発症し、急速に進行して命に係わる可能性も高いですから、4つの手術室のうちの1つは『心臓血管外科専用手術室』として確保しているんです」。
看護部長室
お次は、脇坂看護部長にお会いしました。手術室看護師を積極的に採用しているそうですね。「はい。手術室増室までに6名以上増やし、体制強化を図りたいと考えています。当院では毎年新卒看護師を40名以上採用し、希望に応じて手術室にも配属しているので、在籍している手術室看護師の指導スキルは高く、手術室看護未経験で入職する中途入職者の方に対してとても丁寧なサポートを行っています」と、看護部長。
手術室
手術室に行ってみると、新人指導が行われていました。「新卒者にも中途入職者にもプリセプターの先輩が付き、こんなふうにマンツーマンのOJTを実施しています。プリセプター以外のスタッフも新人さんを見守り、ミスや失敗に対しては何が良くなかったのか、どうすべきだったかまでしっかりアドバイスをするようにしていて、部署全体で新人さんを育てていく姿勢を大切にしています」と、プリセプターさん。
手術室のスタッフステーション
手術室のスタッフステーションでは、月に一度のミーティングが始まりました。「とても忙しい現場なので、働く中で日々生じる気づき・要望・提案などは、その都度部署内のホワイトボードに記入していき、月に一度のミーティングの議題にあげています。働きやすい環境づくりにはスタッフの声を聞くことが一番ですから、管理職は臨時面談にも柔軟に対応し、しっかりと向き合う時間を大切にしています」と、皆さん。
手術室前
つづいて、子育て中も手術室看護師として働くお2人を紹介していただきました。「病院から徒歩2分の場所に24時間保育室があり、子育て支援が整った職場なので、手術室にもママさんが複数活躍中です。仕事のやりがいが大きく、『妊娠中も出産後も手術室で働きたい』と希望するスタッフが多いため、妊娠中は業務内容を見直したり、子どもが小さいうちはオンコールを免除したり、無理がないよう配慮があります」と、お2人。
病棟
循環器内科病棟に行くと、NP(診療看護師)さんが活躍していました。スペシャリストは多く活躍していますか?「はい。NPは私一人ですが、IMSグループには資格取得支援制度が整っているので、感染管理・がん性疼痛看護・がん化学療法看護などの分野の認定看護師が活躍しているほか、脳卒中リハビリテーション看護・集中ケアの認定看護師を目指して研修に参加しているスタッフもいます(2022年10月)」。
病棟内のサテライト薬局
つづいて、病棟内のサテライト薬局へ。「当院では質の高いチーム医療を実践していくために、各病棟にサテライト薬局を設置して、常駐する病棟薬剤師が医師や看護師と連携しています。手術を行う患者様は、手術中はもちろん、術前・術後にもさまざまな種類の医薬品を使用するので、薬剤師による医薬品の情報提供をしっかりと行っているんです」と、薬剤師のお2人。
院内研修の様子
「看護部ではキャリアラダーを活用し、定期的にさまざまなテーマの院内研修を実施しています」と、研修写真を紹介してくれました。「スキルアップ支援として、IMSグループの合同研修や外部研修にも積極的な参加を促していますし、新型コロナ対策としてeラーニングも導入しているので、本人のやる気次第でいくらでも成長できる環境が整っています」と、看護師さん。
手術室
最後は、手術室スタッフの皆さんが集まってくれました。こちらの病院の手術室で働く魅力は何ですか?「いろいろな診療科の手術を経験できることと、緊急手術を通して迅速な対応が取れるようになることです。一番多いのは消化器疾患の外科手術ですが、婦人科・形成外科・泌尿器科などの手術実績も豊富で、GID(性同一性障害)の性別適合手術にも対応しているのが大きな特徴です」と、皆さん。今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。手術室看護師を積極的に採用している病院、いかがでしたか?
- 2次救急病院として、24時間365日体制で救急搬送を受け入れ、緊急手術にも柔軟に対応していて、今後も増加が見込まれる手術件数に対応するため、手術室の増室計画が決まったそうです。そのような病院の手術室勤務は大変そうなイメージもありましたが、スタッフの働きやすさを大切に考えている職場なので、妊娠中のスタッフや小さなお子さんを持つママさんもイキイキと活躍していましたよ。
――手術室にはどんな働きやすさが整っていますか?
- ONとOFFのメリハリを大切にできるように、月3回まで申請できる希望休はほぼ100%通し、有休も積極的な取得を促しています。妊娠中や子育て中は、夜間のオンコールを免除することも可能で、お子さんの急な体調不良や行事によるお休みにも理解があるんだとか。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 看護部長としては、手術室スタッフの中から手術室看護認定看護師を育成していきたいとのこと。IMSグループには、スペシャリストを目指す際のサポート体制が整っているため、手術室看護認定看護師の資格に興味がある方は特に大歓迎だそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- IMSグループではグループ病院間の交流を図るため、かつては運動会などのイベントを多く実施していましたが、新型コロナの影響で中止が続いているそうです。でも、2022年度は「eスポーツ大会」を行うことが決まったそうで、初めての試みのため、皆さん楽しみにしているそうですよ。
未経験から手術室看護師としてスキルアップしたい方
緊急手術が多い病院で、手術室看護のエキスパートを目指したい方