働く看護師に心のゆとりがあってこそ、相手の立場に寄り添った看護ができるもの。長く入院される方や、在宅復帰した後も関係が続く患者様が多い精神科病院だからこそ、看護師自身が心穏やかに過ごせる環境が大切ですよね。豊かな自然と街の賑わいのバランスに恵まれた調布に立地する「青木病院」では、職員にとって働きやすい、ワークライフバランスを大切にした職場づくりを行っているのだとか。さっそく見学に行ってみましょう!
- 形 態
- 精神科病院
- 所在地
- 東京都調布市/西調布駅
- 病床数
- 320床(精神270床、一般50床)
玄関
「青木病院」があるのは、京王線「西調布駅」より徒歩12分、JR南武線「矢野口駅」より徒歩20分の住宅エリア。近くには多摩川が流れ、緑豊かなゴルフコースが広がるなど、自然豊かな環境です、玄関で迎えてくれたのは、入職4年目の看護師さん(写真右)と、入職2年目の看護助手さん(写真左)。とてもいい立地ですね!「はい。精神科というと人里離れた場所にありがちですが、当院は駅前から徒歩圏内。アクセスがいいと評判なんです」。
廊下
院内に入ると、ちょうど看護部長とお会いできました。お2人が笑顔で駆け寄り、しばしの談笑タイム。職員さんと部長の距離が近いんですね。「毎日病棟を回りながら、全員と会話をするように心掛けています。看護部には助手さんを含めて156名が在籍していますが、皆にとって看護部長は私ひとり。その分、私も皆の顔と名前が一致するように心掛けながらコミュニケーションしています」と、看護部長。
カンファレンスルーム
カンファレンスルームを訪れたところ、多職種カンファレンスの真っ最中で、医師や看護師を含め、さまざまな立場のスタッフさんがお互いに積極的な意見交換を行っています。案内役の看護師さんいわく、「ケアワーカーや看護補助者、事務職など、あらゆるポジションから知見を持ち寄ることで、患者様にとってベストな看護とは何かを追求しています」とのこと。
病室
続いて病室へ。和やかな雰囲気の中、先輩によるOJTが行われていました。「OJT以外にも、院内勉強会を積極的に実施し、院外研修への参加も促進しています。eラーニングによるオンライン教育も導入しているため、時間を選ぶことなく勉強することができるのも魅力です」と、看護師さん。「資格取得支援も充実していて、必要な研修であれば、研修費の支援があり、勤務扱いにもなります」。
休憩室
お次は休憩室に伺いました。明るく楽しそうに休憩している皆さんが、笑顔で歓迎してくれました。皆さん、仲がいいんですね。「年齢や性別、先輩・後輩問わず、よく話しています。特に休憩中はよくこんな感じで談笑したり、相談事に乗ってもらったりしてるんですよ」。素敵な職場ですね!
スタッフステーション前
「こちらは当院の認定看護師です」と紹介してくれました。「当院にはスペシャリストとして、認定看護管理者、精神科認定看護師、認知症認定看護師が揃っています。先ほどお話しした資格取得支援制度を活用したスタッフも多いんですよ」。認定看護師さんが「実際に、私もその支援制度を使わせてもらいました。学ぶことを病院全体で後押ししてもらえるのはありがたいですね」とのこと。確かに!
5階フロア
つづいて5階フロアに伺うと、作業療法の一環として名作映画の上映会をしていました。「作業療法は、精神科治療の中でも大きな役割を担っています。患者様の症状に合わせて、手工芸や料理、スポーツ、映画上映など、さまざまな活動を楽しみながら行っていただくことで、機能回復への支援を行っています」と、お2人。
屋上
屋上から周辺地域が一望できるということで、ご案内いただきました。確かに、気持ちがいい眺めですね。「味の素スタジアムやよみうりランドも見えるんです。季節によっては花火も見えます。スタッフお気に入りのリフレッシュポイントなんですよ」。
訪問看護ステーション
併設の関連施設を案内していただくために一旦外へ。こちらが訪問看護ステーションで使用している訪問車だそうで、近いところへは自転車で向かうそうです。「併設施設は、ほかにも、介護老人保健施設、東京都から指定を受けて運営している認知症疾患医療センター、居宅介護支援事業所などがあります。密な連携体制で、急性期から在宅復帰・社会復帰とその後の暮らしまで、一貫して支援できるんです」。
介護老人保健施設「グリーンガーデン青樹」
併設施設のひとつ、老健「グリーンガーデン青樹」を案内していただきました。「こちらの施設では認知症の周辺症状でお困りの方や、身体的な介護が必要な方を対象に、リハビリテーションを含むケアと機能向上に取り組んでいます」とのこと。「希望があれば異動もできます」と、お2人。もちろん希望がなければ施設間の異動はないそうです。
デイケア
最後は、併設のデイケアへ。「デイケアは、外来通院をされている方々を対象としたリハビリテーション施設で、今は外部から先生を招いてミュージックセラピーをしているところです」とのこと。「体操やゲートボール、おやつ作り、脳トレゲーム、音楽療法、園芸、教育的な講座や日帰り旅行など、さまざまなプログラムと個別の関わりを通して、その人らしい生活と社会復帰を応援しています」。今日はありがとうございました!
帰り道
――お疲れさまでした。和気あいあいとした雰囲気のいい精神科病院、いかがでしたか?
- 予想していた以上に職員同士の距離が近く、笑顔にあふれた職場でした。20代、30代の若手スタッフも多く、結婚や子育てなどのライフイベントの変化にも柔軟に対応できる体制が整っているのは素晴らしいなあと感じました。皆さんが選ぶ職場の魅力ポイント1位が「人間関係」というのも納得です。
――子育て世代が多く働くことができている理由は、どこにありましたか?
- 産休・育休の取得復帰実績が豊富で、男性の育児休暇取得率も高いのが印象的でした。また、同敷地内に保育室があり、職場で働きながら子どもの様子も伺えるという環境が魅力的です。希望があれば日勤のみの勤務なども叶えられるそうで、一人ひとりの事情に合った働き方が実現できると感じました。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 認知症病棟で働く看護師さんいわく、どうしても内科病棟に比べると手技が減ってしまうところはあるとのこと。その分、ご高齢の方ならではの体調変動や、その場の状況に合わせた臨機応変な対応力が身につくということでした。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 面接を担当している看護部長から聞いた話では、初めて青木病院に訪れた応募者の方は、皆一様に病棟内の雰囲気の明るさに驚かれるとのこと。病院全体は17年前に大規模な建て替えを行ったとのことで、まだまだ綺麗。あたたかな人間関係の中、自分の人生も大切にしながらのびのびと働きたい人に向いている病院だと感じました。
あたたかな雰囲気の精神科病院で、精神科看護を学びたい方
専門スキルの向上とワークライフバランス、どちらも両立したい方