さまざまな関連施設を持つ病院で働くメリットのひとつは、幅広い看護経験を積める点です。「大栄病院」では、精神科・神経科・内科といった院内診療から、連携する周辺関連施設でのさまざまな患者様サポートまでを行っているのだとか。精神科ながら自由度も高く、働きながらスキルやキャリアを磨ける制度を各種整えているそうなので、さっそく見学に行ってみます!
- 形 態
- 精神科・内科病院
- 所在地
- 千葉県成田市/成田駅
玄関
JR・京成成田駅よりバスに乗り、「桜田権現前」バス停で下車して徒歩約2分で、大栄病院に到着しました。緑豊かな田園風景の中に、白を基調とした清潔感あふれる病院があります。玄関では、看護師長さん(写真左)と内科病棟主任さん(写真右)が迎えてくれました。「ようこそ! 見学を通して、自由で開放的な雰囲気を感じていただければと思います」。
エントランス
まずは、エントランスへ。中に進むと、アトリウムと呼ばれる空間が広がっていました。待合ロビーも併設されていて、開放的な吹き抜けが印象的です。「隣にある老健とはエントランスで繋がっていて、行き来がしやすくなっています。こちらのアトリウムは、以前はカフェスペースとして使用していたのですが、現在では患者様やご家族、職員にとっての憩いの場としてお使いいただいています」と、看護師長さん。
内科の廊下
つづいて内科の療養棟へ。「当院の療養病床は、全部で120床。近隣病院から移動してくる方も多くいらっしゃいます。また、地元にお住いの患者様も多いため、地域に密着した看護の提供に注力しています。数年単位で長く入院されている患者様も多いので、患者様との距離も近く、寄り添う看護の実現ができています」と、内科病棟主任さん。
内科特別個室
「こちらの内科特別個室は通常よりも広く、暖房付きの浴室やクッションタイプの床など、高級感のある造りになっています」とのことで内科病棟主任さんについていくと、特別個室の室内では、ベッドサイドケアをしながらOJTが行われてていました。「当院ではプリセプター制度を採用していて、一人ひとりのスキルに合わせた丁寧な指導を行っています」と、看護師さん。「資格取得支援制度なども充実しています」。
検査棟
「最近できたところにご案内します」と向かったのは、きれいな真新しい病棟です。「こちらは、2023年5月に完成したばかりの検査棟です。専門的な医療器具や機械を多く備えていて、これまでよりも更に高度な検査ができる環境になりました」と、看護師長さん。
作業療法室
つづいて、作業療法室へ。リハビリ用のたくさんの器具や機械が並んでいます。作業療法士の皆さん、どのようなリハビリを行っているのですか?「高齢の患者様も多いので、長期の入院生活で筋肉量が低下しないよう、現状維持を支援するリハビリを行っています。その人それぞれに合わせたサポートが重要ですね」とのこと。
デイケア棟の精神科デイルーム
お次は、デイケア棟にある精神科デイルームへ。ナチュラルカラーを基調とした明るい雰囲気の中、談笑の声が聞こえてきます。「こちらのデイルームは、院内でも一番大きなお部屋となっています。患者様がお食事をしたり、イベント時には映画の上映をしたりと、多目的なスペースです。利用される方にとって、リラックスできる憩いの場になっています」と、看護師長さん。
スタッフステーション
スタッフステーションを覗くと、ちょうど多職種によるカンファレンスが行われていました。中央に座られているのは、院長ですか?「はい。当院では定期的なカンファレンスの開催を通して、院長や看護部長のほか、看護師や理学療法士、介護福祉士など、さまざまな職種が協働しながら『患者様にとって良い医療ケアとは何か』を考えています」と、内科病棟主任さん。
スタッフステーション
「ちなみに、このスタッフステーションを見て、気づくことはありませんか?」との突然の問いかけに頭をひねっていると、お2人がヒントとして屈んでくれました。あ、カウンターの高さですか?「正解です。あえてカウンターを低く作ることで、患者様との隔たりがなるべく少なくなるよう配慮しているんです。そしてガラス張りにせずにオープンにすることで、患者様とコミュニケーションしやすい環境となっています」と、看護師長さん。
職員食堂
つづいて訪れたのは、職員食堂。広々としていて気持ちのいい空間ですね。「こちらの食堂では、日替わりの定食メニューを楽しむことができます。患者様と同じ栄養バランスに富んだ献立が1食200円で食べられるとあって、職員からも人気なんですよ」と、笑顔の看護師長さん。それはいいですね!
看護宿舎
最後に、病院から徒歩1分のところにある看護宿舎へ。空き部屋なのに家具がありますね。「こちらのお部屋は家具・家電付きのタイプなんです。電子レンジ・洗濯機・冷蔵庫・テレビ・ベッドなど、暮らしに必要なものが入居時から揃っています。入居費も通常のひとり暮らしより安く済むと評判なので、必要な方にはぜひ利用してほしいと思います」。手厚い待遇、さすがです。本日はありがとうございました!
帰り道
- ――お疲れさまでした。幅広い看護経験が積める、開放的な雰囲気あふれる精神科病棟、いかがでしたか?
- 精神科・神経科・内科・カウンセリング・精神科デイケアと、看護師にとって活躍の場も多く、幅広い経験が詰めそうだと感じました。関連施設との連携があり、特養、地域生活支援センター、グループホーム、多機能型事業所など、地域の方々の暮らしを多面的にサポートするための仕組みがありました。
- ――スキルアップなどの教育支援はどうなっていますか?
- 研修委員会による勉強会などの院内研修があり、院外研修受講の支援もあり、、看護師・准看護師が目指せる奨学金制度、資格取得支援制度が整っていて、学べる機会は豊富です。新人教育にはプリセプター制度を採用しているため、困ったことも尋ねやすい環境です。
- ――では、ここはちょっと、というところは?
- 1987年の開設以来、建て増しによる拡大を複数回行っているため、一部病棟はどうしても年季が入ってきてしまっているのだとか。でも、電子カルテや最新医療機器などは積極的に導入されていました。
- ――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 「職員にはリフレッシュしながら働いてほしい」という想いから、提携の保養所として、越後湯沢駅前のリゾートマンションと、鎌倉に一軒家を保有しているそうです。有休とは別に付与される年3日のリフレッシュ休暇で利用する人も多いとのだとか。
福利厚生の整った職場で、長く続くキャリアを築きたい方
緑豊かな環境下で、地域に密着した看護を提供したい方