100床未満の病院は他職種との距離が近く、家庭的な雰囲気の中で働けることが魅力ですよね。東京都足立区にある「苑田第二病院」は、60床の病院規模を活かして質の高いチーム医療を実践しているとのこと。急性期医療後の多機能型病院を目指し、リハビリや透析治療、外来診療、訪問看護などの幅広い医療サービスを展開しているらしいので、さっそく見学に行って働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 東京都足立区/竹ノ塚駅
- 病床数
- 60床(地域包括ケア病床)
玄関
「苑田第二病院」へのアクセスは、「竹ノ塚駅」から徒歩15分。お隣には地域屈指の救急病院「苑田第一病院」があり、密に連携して地域医療を支えています。玄関で迎えてくれたのは、苑田会グループで30年近く勤務する森島看護部長。「ようこそ。2026年には苑田第一病院の新築移転計画があり、同じタイミングで当院も診療体制を見直し、より魅力的な病院に進化したいと考えています。今日はゆっくり見学していってくださいね」。
外来診療フロア
玄関を入ると、明るい外来診療フロアが広がっています。「外来は最大16診体制で、毎日多くの患者様の来院があります。忙しい日もありますが、医師・看護師・医事課スタッフ・薬剤師などの連携プレーでスムーズな診療を実現し、なるべく患者様をお待たせしないよう配慮しています。部署の垣根がなく、風通しの良い人間関係が築かれているため、困ったことがあればその分野に精通した専門職に気兼ねなく相談できますよ」。
訪問部門
つづいて、訪問部門の看護師さんを紹介してくれました。「当院では訪問部門を結成して、苑田会グループの3つのサ高住への往診・訪問看護に対応しています。一般在宅への訪問はなく、対象はサ高住の入居者様のみで、どの施設も当院から徒歩or自転車で行ける距離にあり、自動車免許は必須ではありません。訪問看護のニーズは年々高まっているため、未経験から訪問看護に携わりたい方も大歓迎です」と、看護部長。
病棟
「こちらは、訪問先の一つであるサ高住『ガーデンフィールズ竹の塚II』です」と、写真を見せてくれました。「苑田会グループのサ高住は、一般的なサ高住と比べて医療依存度が高い入居者様が多く、経管栄養・在宅酸素・人工肛門・痰吸引などの管理が必要な方が複数いらっしゃいます。また、看取りにも対応しているので、慢性期や終末期の看護経験がある方などはキャリアを活かして働けると思います」。
病棟
病棟のスタッフステーションでは、院長(写真中央)を中心に多職種カンファレンスが行われていました。「質の高いチーム医療の実践を目指して、病棟のカンファレンスには医師、看護師、リハビリスタッフ、MSW、薬剤師、管理栄養士などが参加し、職種を超えた意見交換・情報共有を大切にしています。すべての病床が地域包括ケア病床なので、ご家族の意向にも寄り添いながらスムーズな退院を支えています」と、看護部長。
病室
病室を覗くと、看護師さんが患者様と向き合っていました。「当院は急性期治療後の患者様を中心に受け入れているため、比較的容態の落ち着いている方が中心で、病棟に慌ただしさはありません。ただ、回復期リハビリテーション病院の患者様よりも重症度は高く、言葉でのコミュニケーションを取ることが難しい方や、認知症ケアなども求められるため、急性期病棟とは違った忙しさがあるんですよ」と、看護師さん。
透析センター
つづいて、透析センターを案内していただきました。「30床のベッドを持つ透析センターでは、外来透析・入院透析に対応していて、外来透析患者様の中には苑田会グループの介護施設の入居者様が多くいらっしゃいます。高齢の透析患者様が中心のため、合併症予防や体力向上などを目的に、看護師によるフットケアや、透析中のリハビリなども提供しているのが特徴です」。
リハビリテーション室
つづいて、開放的で広々としたリハビリテーション室へ。「入院患者様の約半数は苑田第一病院から転院された方で、在宅復帰に向けた訓練ニーズが高いです。運動器疾患を中心に、脳血管疾患・呼吸器疾患・消化器疾患・心疾患など、さまざまな疾患のリハビリに対応しているため、リハビリスタッフたちは院内外の研修に積極的に参加し、知識・技術の向上に努めています」。グループ病院に学びに行ける制度もあるそうです。
病棟
病棟に戻り、子育て中の看護師のお2人にお会いしました。「看護部には子だくさんなママさんが複数いて、私自身も4人の子どもがいますし、こちらの看護師(写真左)は5人の子どものママさんです」と、看護部長。子育て支援は整っていますか?「ええ、苑田会グループ合同の保育室や時短勤務制度などがあり、時短勤務を希望する場合は、1日の勤務時間の短縮か、1カ月の勤務日数を減らす2パターンから選択可能です」。
職員食堂
お次は、スタッフの皆さんに人気の職員食堂を案内していただきました。「ランチは1食250円とリーズナブルで、栄養科スタッフが手作りする食事は毎回美味しくて好評です。特に、季節にちなんだ行事食は大人気で、私も楽しみにしています。食堂には無料の給茶機も設置されていて、お水とお茶だけでなく、コーヒー・紅茶・スポーツドリンクなど、ラインナップ豊富です」。魅力的な福利厚生ですね!
ベランダ
最後は、最上階のベランダから周辺の景色を見せていただきました。「すぐ近くに公園があるのですが、クリスマスの時期になると、ライトアップされてイルミネーションスポットとなり、多くの人で賑わいます。イルミネーションは、最寄り駅の「竹ノ塚駅」から公園まで続く都内屈指の長さを誇り、毎年冬になると仕事帰りの道のりが楽しみなんです」。それは見てみたい!今日はありがとうございました。
帰り道
- ――お疲れさまでした。チーム医療を推進する病院、いかがでしたか。
- 他職種とチームを組んで働くという意識が高い病院で、病棟ではもちろん、外来でも透析室でも職種を超えたチームワークを大切にしていました。また、苑田会グループの施設間の連携も取れていて、グループ施設に往診・訪問看護に出向いたり、グループ施設からの外来透析治療を受け入れたり、苑田会グループ全体のチームワークの良さも感じることができました。
- ――看護部の教育体制はどうでしたか?
- 入職後は、新卒者にも中途入職者にも教育担当の先輩が付き、マンツーマンの丁寧なOJTを行っています。苑田会グループの看護部ではクリニカルラダーを構築し、入職後だけでなく、中堅・ベテラン層にも継続的な教育サポートを行っていました。
- ――では、ここはちょっと、という部分は?
- 入院設備は地域包括ケア病棟のみなので、急性期の看護に興味がある方には合わないかもしれません。緊急入院はほとんどなく、比較的容態の落ち着いた患者様が中心のため、じっくり向き合った看護に取り組みたい方にはぴったりな職場です。
- ――最後に、ここだけの話をお願いします。
- 看護部では「お誕生日休暇制度」を導入し、誕生日月に有休を取得できるようにしているとのこと。普段から有休は取得しやすいようですが、誕生日月に有休をとってリフレッシュできるのは嬉しいですよね。
家庭的な規模の病院で、他職種とチームを組んで働きたい方
リハビリケアや高齢者看護、在宅医療に興味がある方