《 リハビリスタッフ編 》
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の活躍の場は年々拡大していて、病院・施設だけでなく、在宅や地域で専門性を発揮するセラピストも増えているようです。上尾中央医科グループ(AMG)の「さがみリハビリテーション病院」は、回復期から生活期のリハビリに特化した地域密着型病院。80名以上のセラピストが在籍し、付帯事業所や行政と連携した幅広い活躍をしているそうです。2025年には新築移転・増床予定で、より働きやすく魅力的な職場に生まれ変わるそうなので、さっそく見学に行ってきます!
- 形 態
- リハビリテーション病院
- 所在地
- 神奈川県相模原市中央区/南橋本駅
- 病床数
- 130床
玄関
「さがみリハビリテーション病院」へのアクセスは、「南橋本駅」から徒歩15分。敷地内には職員用駐車があり、マイカー通勤もOKです。玄関で迎えてくれたのは、新卒入職3年目の作業療法士さん。「ようこそ!他県の方も安心して入職できるように、近隣に職員寮(家賃は病院が半額負担)を用意しているので、寮生活の仲間もたくさんいます。当院周辺は自然と生活の利便性が共存していて、とても暮らしやすい街ですよ」。
外来
さっそく玄関を入り、外来の待合ロビーへ。「患者様は地域に暮らす高齢者の方が中心で、『もの忘れ外来』では作業療法士が立ち会って評価・相談対応を行っています。認知症を抱えるご本人だけでなくご家族のケアも手厚く行っていて、新型コロナの流行前は、作業療法士による『認知症カフェ』がとても好評だったため、新築移転後に再開したいと考えているんです」。とても素敵な取り組みですね。
新築移転後の完成予想図
つづいて、新築移転後の完成予想図を紹介してくれました。「移転後は、最寄り駅が「橋本駅」になり、10床増床して140床となる予定で、セラピストは現在の85名(PT37名・OT33名・ST15名)から120名へ増員したいと考えています。リハビリテーション室は最上階の4階に設ける予定で、設備やリハビリ機器も新しくなり、テラスには屋外リハビリスペースが設置される計画です」。快適な職場環境になりそうですね。
リハビリテーション室
お次は、作業療法士として約20年のキャリアを持つ佐藤係長にお会いしました。こちらの病院では幅広い活躍ができるそうですね。「ええ。配属部署は、回復期の病棟・外来リハビリ・訪問リハビリの3つで、新人さんは基本的に病棟勤務からスタートし、本人の希望で部署異動も可能です。地域の急性期病院と連携し、回復期から生活期に至るリハビリ領域に対応していて、行政からの業務委託の多さも当院ならではの特徴です」と、佐藤係長。
介護予防教室
「こちらは、先日開催した介護予防教室の写真です」と、係長が紹介してくれました。「当院は市内初となる回復期病棟を立ち上げた実績から、行政に厚い信頼を寄せられていて、地域の高齢者の方の介護予防に取り組む『地域支援事業』への参画につながりました。現在、すべてのセラピストが介護予防教室や通所型サービスCなどの活動に携わり、健康長寿の街づくりに貢献しています」。それは素晴らしい!
リハビリテーション室
お次は、リハビリテーション室へ。「リハビリテーション室は2つあり、各種訓練機器を揃えています。近くに脳卒中センターを持つ急性期病院があるため、脳梗塞や脳出血の後遺症を抱える患者様が多く、理学療法だけでなく、作業療法や言語聴覚療法のニーズも高いです。嚥下障害の診断・訓練に役立つ嚥下内視鏡検査(VE)を導入したり、ドライブシミュレーターを用いる運転支援外来を開設したり、専門設備も充実させています」。
スタッフステーション
スタッフステーションに多職種が集まり、カンファレンスが始まりました。「チーム医療を実践する当院では、部署の壁をなくし、このような職種間の情報共有の場を大切にしています。必要に応じて付帯事業の介護保険部門や地域の関連機関ともチームを構築し、退院後にその方が望む生活を送っていただけるよう努めているんです」と、皆さん。円滑な在宅復帰に向けて、セラピストは退院前訪問指導にも取り組んでいるとのこと。
リハビリテーション室
つづいて、新人セラピストへの指導風景を見学しました。「新人教育には『プリセプター制』と『コーチ制』を取り入れ、新人1名に2名の教育担当者を配置してOJTや目標管理を行っています。また、入職2年目以降も主体的に能力開発に取り組めるように、AMGのラダーに沿って段階的なスキルアップを応援する体制を整えているんです」と、作業療法士さん。教育サポートも充実していますね。
スタッフステーション
お次は、eラーニングの受講風景を見学しました。「定期的に幅広いテーマの研修や勉強会を開催しているほか、職場のパソコンや個人のスマホから学べるeラーニングや動画研修も積極的に活用しています。また、外部の研修・学会への参加や資格取得を支援する制度も整っているので、各領域に精通したスペシャリストを目指すこともできて、認定理学療法士やケアマネージャーなどの資格を持つセラピストも複数います」と、作業療法士さん。
病棟
つづいて、病棟を案内していただきました。季節にちなんだ飾りつけが施されていて、とても明るい雰囲気ですね。「そうなんです。入院中も四季の変化を楽しんでいただけるよう、スタッフみんなで手作りしています。また、多職種で構成されたレクリエーション委員会が中心となって季節行事の開催にも力を注いでいて、脳の活性化や心の安定、QOLの向上につながっていると感じます」と、作業療法士さん。
保育室
病院を出て、24時間対応の保育室へ。「当院は男女ともに安心して育休を取得できる職場なので、男性セラピストの育休取得率はほぼ100%で、小さなお子さんを持つセラピストが年々増えています。リハビリテーション科の管理職は育児経験者が多く、お子さんの急な体調不良によるお休みにも理解を示していますし、お子さんが小さいうちは時短勤務やパート勤務を選ぶことも可能ですよ」子育て中も安心して働けますね。
リハビリテーション室
最後は、スタッフの皆さんが集まってくれました。働きやすさはどうですか?「月10日の公休に加えて有休もしっかり消化でき、とても働きやすい環境です。残業も少ないため、プライベートの予定が立てやすく、ワークライフバランスを大切にできています。新築移転後は、職員食堂や休憩室などの職員用設備も充実する予定なので、より働きやすい環境が整うと思います」と、皆さん。それは楽しみですね!今日はありがとうございました
帰り道
――お疲れさまでした。セラピストに幅広い活躍の場が用意された回復期リハビリ専門病院、いかがでしたか?
- 患者様の在宅復帰のために多職種が一丸となって取り組んでいて、とても活気のある病院です。セラピストの活躍の場として、回復期リハビリテーション病棟・外来リハビリ・訪問リハビリがあるほか、行政と連携した介護予防支援事業に携わる機会も多く、AMGの中でも注目を集めているのだとか。相模原市で初めて回復期リハビリテーション病棟を開設した病院なので、長い歴史の中で行政や地域の関連機関と良い関係性を築いてきたようです。
――リハビリテーション科にはどんなスタッフが活躍していますか?
- リハビリテーション科は新卒採用がメインで、20代・30代のスタッフが中心です。福利厚生としてリーズナブルな家賃の職員寮があるため、東北や九州など、他県からの入職も多いとのこと。男女比の差はほとんどなく、最近は小さなお子さんを持つママさん・パパさんも増えていて、男性セラピストも積極的に育休を取得しているそうですよ。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 開院から長い歴史があることから、レトロなハード面が気になる方もいるかもしれません。でも、2025年12月には近隣地への新築移転を予定しているので、きれいで快適な職場環境で働けるようになりますよ。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします
- AMG主催の職員行事として、グループ内の全病院・施設が参加する「バレーボール大会」があり、さがみリハビリテーション病院は2024年度の大会で見事2位に輝いたのだとか。大会前はみんなで練習に励み、当日の応援にも力を入れたそうです。
回復期~生活期のリハビリに興味があり、他職種とチームを組んで働きたい方
セラピストとして幅広い経験を積みながら、結婚・出産後も長く働きたい方